どうも、新川です。
引き続き、
巣元方らが著した
諸病源候論を読んでいきたいと思います。
今回も
“虚労病諸侯(下)”の続きとなります。
《原文》
「労傷而生客熱、血滲於胞故也。
血得温而妄行、故因熱流散、滲於胞而尿血也。」
→概要として、
(虚労の尿血は)労傷により熱生じ、血が胞(膀胱)に滲んで起こる。
血が温を得て妄行すると、熱し流散する。
(膀胱に)滲むと(排尿時に血が混じり)尿血となる。
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memo
尿血:溺血、溲血とも。排尿時に無痛である尿血。
『内科秘録』には
「尿血ハ血淋ニ疑似シキ者ニテ世醫漫ニ血淋ト為テ明辨セス然レトモ其因自ラ異ナリ
尿血ハ痛ナクシテ血淋ハ尿道病ナリ・・」
とある。
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虚熱が血に迫り、行き着く先
参考文献:
『現代語訳◉黄帝内経素問 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 中巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 下巻』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻』
『中国医学の歴史』
『中医学の基礎』
『[新装版]中医臨床のための方剤学』
『難経解説』東洋学術出版社
『東洋医学概論』医道の日本社
『中国医学辞典 基礎篇』
『中国医学辞典 鍼灸篇』たにぐち書店
『校釈 諸病源候論』緑書房
[参考URL]
『内科秘録 13巻』京都大学附属図書館 Main Library, Kyoto Universityより
https://rmda.kulib.kyoto-u.ac.jp/item/rb00000695
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。