どうも、新川です。
引き続き、
巣元方らが著した
諸病源候論を読んでいきたいと思います。
今回も
“虚労病諸侯(下)”の続きとなります。
《原文》
「腎気虚損、不能蔵精、故精漏失。
其病小腹弦急、陰頭寒、目眶痛、髪落。
診其脈、数而散者、失精脈也。
凡脈芤動微緊、男子失精也。
」
→概要として、
腎気が虚弱し、
精を蔵することができないと精が漏失する。
その病として、小腹部の緊張、陰茎亀頭部の寒冷、
目のふちの痛み、頭髪の脱落がある。
脈診し、数で散のものは失精の脈である。
およそ脈に芤動微緊があるものは男子の失精なり。
———————————————————————————
memo
眶：目のふち、まぶた
失精：性行為以外の場面でも無意識に精液が漏れ出ること
→遺精、滑精も含む
『金匱要略』血痹虛勞病脈證併治に記載あり
参考文献：
『現代語訳◉黄帝内経素問 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 中巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 下巻』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻』
『中国医学の歴史』
『中医学の基礎』
『［新装版］中医臨床のための方剤学』
『難経解説』東洋学術出版社
『東洋医学概論』医道の日本社
『中国医学辞典 基礎篇』
『中国医学辞典 鍼灸篇』たにぐち書店
『校釈 諸病源候論』緑書房
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
