どうも、新川です。
ここ最近強い寒波の影響で、
都市にも降雪が確認されるといったニュースが流れております。
地元では、毎冬、朝一番にお湯を沸かすことから一日が始まり、
玄関の雪を除雪し通り道を確保するという作業が必要でした。
北陸の雪は水分が多く、
夜に降ったものは朝になるとカッチカチに凍りますので、
ガリガリ削りながらどかしていきます。
なかなかの重労働です。
雪かきといえば、なぜか実家の前の道だけ除雪車が通らなかったので、
母親が文句を言っていたのを思い出します。
・
・
さて今回は、
陽明脈解篇についてです。
今回は、陽明脈解篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。
【陽明脈解篇 第三十】
呉崑曰く「解とは解釈のことで、陽明経が病むことについて解説するという意味である。」
黄帝が問う。
「足の陽明経脈が病めば、
人や火を見ることを嫌悪し、
木の音を聞くだけでドキッとして驚くが、
鐘や太鼓の音を聞いても動じない。
Q1,木の音を聞くだけで驚くのはどうしてなのか。
ぜひその理由を聞かせて頂きたい。」
岐伯が答える。
「足の陽明経は胃の経脈で、胃は土に属しています。
木の音を聞くだけで驚くのは、
A1,土が木克土の関係にあって木を悪むからです。」
———————————————————————————
黄帝がいう。
「よくわかった。
Q2,火を嫌悪するというのはどうしてなのか。」
岐伯がいう。
「陽明は肌肉を主っていますが、
A2,その経脈は血も気も多く、そこに邪気が侵入しますと熱が生じ、
その熱が甚だしくなれば、当然、火を嫌悪するようになります。」
———————————————————————————
黄帝がいう。
「Q3,人を嫌悪するというのはどういう理由か。」
岐伯がいう。
「A3,足の陽明の経気が厥逆して下らなくなれば、
呼吸は困難となり、胸が苦しくなります。
この苦しさのために人と会うのを嫌がるのです。」〜
———————————————————————————
黄帝がいう。
「〜陽明の病が甚だしいときには、
Q4,
・衣服を着ない
・むやみに走り廻る、飛ぶ
・高い所に登って歌を歌う
・何日もの間、食べないこともできる。
・垣を越えて屋根に上る
・妄言や悪口をいう
これはどういう理由か。」
岐伯がいう。
「四肢は諸陽の本であり、
陽気が盛んであれば四肢の力は充実し、
A4,四肢の力が充実すれば高い所でも登れるようになるのです。」
黄帝がいう。
「では衣服を着ずに走り廻るのはどういう理由か。」
岐伯がいう。
「A4,身体の熱がひどく旺盛であるため、
衣服も着けずに走り廻るようになるのです。」
黄帝がいう。
「では妄言や悪口をいい、人を誹謗し、
親しいものや疎遠なるものの前でも、
所かまわず歌を歌うのはどういう理由か。」
岐伯がいう。
「A4,陽邪が旺盛であれば、
精神状態に異状をきたし、
妄言や悪口を口走り、人を誹謗し、親疎をわきまえなくなります。
そして食べることも忘れ、食べないために走り廻ったりするのです。」
黄帝問曰、足陽明之脈病、悪人与火、聞木音則惕然而驚、鐘鼓不為動。
聞木音而驚、何也。願聞其故。
岐伯対曰、陽明者、胃脈也。
胃者、土也。故聞木音而驚者、土悪木也。
帝曰、善。其悪火何也。
岐伯曰、陽明主肉、其脈血気盛、邪客之則熱、熱甚則悪火。
帝曰、其悪人何也。
岐伯曰、陽明厥則喘而惋、惋則悪人。
帝曰、或喘而死者、或喘而生者、何也。
岐伯曰、厥逆連蔵則死、連経則生。
帝曰、善。病甚棄衣而走、登高而歌、或至不食数日。逾垣上屋、所上之処、皆非其素所能也。病反能者何也。
岐伯曰、四支者、諸陽之本也。陽盛則四支実、実則能登高也。
帝曰、其棄衣而走者何也。
岐伯曰、熱盛於身、故棄衣欲走也。
帝曰、其妄言罵詈、不避親疎而歌者、何也。
岐伯曰、陽盛則使人妄言罵詈、不避親疎。而不欲食。不欲食、故妄走也。
参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア
『素問ハンドブック』 医道の日本社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみてあげて下さい。