こんにちは下野です。

先日、京都にある東本願寺に行ってきました。
以前はお盆にお参りに行っていたのですが、最近では
めっきり行かなくなりました。
その所為か、初詣でお神籤を引いた際、
「先祖を大切に」といった文言が全員に
書かれていたので、これは行かなくては!!ということになり
急遽お参りに行きました。
ご先祖様すいませんでした。

では『難経』第十九難に参ります。


<原文>
十九難曰、経言、脈有逆順、男女有恒。
而反者、何謂也。

然。
男子生於寅。寅為木、陽也。女子生於申。申為金、陰也。
故男脈在関上、女脈在関下、是以男子尺脈恒弱、女子尺脈恒盛、是其常也。

反者、男得女脈、女得男脈也。其為病何如。

然。
男得女脈為不足、病在内、左得之病在左、右得之病在右、随脈言之也。
女得男脈為太過、病在四肢、左得之病在左、右得之病在右、随脈言之。
此之謂也。


<現代語訳>
医学経典に、
「脈に逆と順があり、男女においては一定的なものがあり、それに反するものもある」
というが、どういうことなのか。

答え。
男子は寅に生まれ、寅は木で陽に属す。
女子は申に生まれ、申は金で陰に属す。
したがって男子の脈は関の上が盛んで、
女子の脈は関の下が盛んとなる。
このため男子では尺脈が弱く、女子では尺脈が盛んとなり、
これが男女の一定的なあり方である。

では反対に、
男子に女子の脈が、女子に男子の脈があらわれた場合、
それはどういった病なのか。

答え。
男子が女子の脈を呈した場合、これは不足をとなり病は内にある。
左にこの様な脈があれば病は左に、右にこの様な脈があれば病は右にあり、
脈の変化に伴い病変を判断出来る。
女子が男子の脈を呈した場合は太過となり、病は四肢にある。
左にこの様な脈があれば病は左に、右にこの様な脈があれば病は右にあり、
やはり脈によって病を言い当てることが出来る。


<解説>
当難では男女における、正常な脈象と異常な脈象について論じている。

男子は陽と、女子は陰と考え、
それを脈の盛弱で診ていくと、
男子の場合は関上より上(=寸口)が尺位に比べ盛で、
女子の場合は関上より下(=尺位)が寸口に比べ盛となる。

ただこれとは逆で、
男子が女脈を呈した場合は病は内にあり、
陽気が屈して内に入った状態
を現し、
女子が男脈を呈した場合は病は四肢にあり、
陰が守りを失い外に溢れた状態
を現している。


<参考文献>
『難経解説』 東洋学術出版社
『難経鉄鑑』 たにぐち書店

画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみてあげて下さい。

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