<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
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どうも、新川です。
引き続き、
巣元方らが著した
諸病源候論を読んでいきたいと思います。
今回も
“虚労病諸侯(上)”の続きです。
《原文》
労傷血気、
膚腠虛疏、而受風冷故也。
腎主腰脚、腎虚弱、則為風邪所乗、
風冷客於髀枢之間、故痛也。
→概要として
虚労の人が髀枢の痛みを患うのは、
労によって血気が傷つき、
膚腠が空虚で無力となっているところに
風冷の邪を受けて起こるためである。
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以下、memo
「髀枢」:股関節
腎は腰脚を主るため、
腎氣が虚弱となり、そこに風冷の邪が乗じることで、
髀枢=股関節に痛みを生じさせる。
ちなみに
「髀枢」は環跳穴(足少陽胆経)の別名ともいわれ、
股関節の大転子を指すこともある。
また、
『黄帝内経霊枢』経筋篇には、
「足陽明之筋、起于中三指、結于跗上、邪外上加于輔骨、
上結于膝外廉、直上結于髀枢、上循脇、属脊。」(黄帝内経霊枢より)
とあり、足陽明経筋の流れにある。
他にも、
足太陰脾経経筋では髀で結ばれており、
足太陽膀胱経脈では髀枢を過ぎて、環跳穴で足少陽経と合流するなどがある。
続く
参考文献:
『現代語訳◉黄帝内経素問 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 中巻』
『現代語訳◉黄帝内経素問 下巻』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 上巻』
『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻』
『中国医学の歴史』
『中医学の基礎』
『[新装版]中医臨床のための方剤学』東洋学術出版社
『東洋医学概論』医道の日本社
『中国医学辞典 基礎篇』
『中国医学辞典 鍼灸篇』たにぐち書店
『校釈 諸病源候論』緑書房
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。