<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
当院でのコロナウイルスに対する工夫と処置の
ページを作りました。
来院される皆様に関係する内容となりますのでご確認下さい
↓
『当院でのコロナウイルス対策ページ』はこちら
為沢です。
今日は『類経』の続きを紹介して参ります。
攝生類
四、四氣調神
『素問』四氣調神論 &『類経』による解説
春三月,此謂發陳,
發,啟也。陳,故也。
春陽上升,發育庶物,啟故從新,故曰發陳。
天地俱生,萬物以榮,
萬象更新也。夜臥早起,廣步於庭,廣,大也。
所以布發生之氣也。
被髮緩形,以使志生,
緩,和緩也。舉動和緩以應春氣,
則神定而志生,是即所以使也。後彼此。
生而勿殺,予而勿奪,賞而勿罰,
皆所以養髮生之德也。
故君子於啟蟄不殺,方長不折。予,與同。
此春氣之應,養生之道也。
四時之令,春生夏長,秋收冬藏。
凡此應春氣者,正所以養生氣也。
逆之則傷肝,夏為寒變,奉長者少。
逆,不順也。奉,承也。肝屬木,王於春。
春失所養,故傷肝,肝傷則心火失其所生。
故當夏令則火有不足,而寒水侮之,因為寒變。
寒變者,變熱為寒也。
春生既逆,承生氣而夏長者少矣。
和訓:
四気調神
『素問』四氣調神論 & 『類経』による解説
春の三月,此を發陳と謂う。
(發は啓くなり。陳は故きなり。
春陽上升して庶物を発育し、故きを啓き新しきに從う。
故に發陳と曰う。)
天地と俱に生じ,萬物以て榮ゆ,
(萬象更に新たなり。
夜は臥し早く起き,廣く庭を步き,廣は大なり。
發生の氣を布くゆえんなり。)
髮を被り,形を緩くして以て志をして生ぜしむ,
(緩は和緩なり。舉動和緩にして以て春氣に応ずれば,
則ち神定まりて志生ず,是即ち使うゆえんなり。後これに放え。)
生かして殺すこと勿れ,予えて奪うこと勿れ,賞めて罰すること勿れ,
(皆發生の德を養う所以なり。
故に君子は蟄を啓くも殺さず,長ずるに方って折らず。
予は與と同じ。)
此れ春氣の應,生を養うの道なり。
(四時の令,春は生じ、夏は長じ、秋は收め、冬は藏す。
凡そ此春氣に応ずるものは,正に生氣を養う所以なし。)
之に逆らえば則ち肝を傷り,夏に寒變をなす,長を奉ずる者は少し。
(逆は不順なり。奉は承るなり。肝は木に屬して,春に王ず。
春に養う所を失う故に肝を傷る。
肝傷られるときは則ち心火その生ずる所を失う。
故に夏令に当り則ち火に不足あって,寒水これを侮どる。
因って寒變をなす。寒變は,熱に變じて寒をなすなり。
春生既に逆えば,生氣を承けて夏に長ずる者少なし。)
春三ヶ月とは立春から立夏にかけての三ヶ月のことで
春は古いものを推し開き、新しきものを出す季節である。
春の理想的な過ごし方について述べているのと、
これに逆らえば肝(木)を損傷し、
心火を生じるところを失うことで、
夏に寒病を起こすぞと解説しております。
参考文献:
『类经』中医古籍出版社
『和訓語註 類經講話 一』績文堂出版
『現代語訳◎黄帝内経素問 上巻』東洋学術出版社
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢