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どうも、新川です。

今回から
六韜りくとうをご紹介します。

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【六韜とは】
六韜りくとう」は、
「三略」と合わせて太公望呂尚たいこうぼうりょしょうが説いたとされる兵法書とされているが、
太公望が生きた紀元前11世紀より
さらにあとの時代である秦の末期、漢の初期
もしくは戦国時代ごろ(おおまかには紀元前3〜4世紀頃か)の作と実際にはみられている。

戦国時代のさまざまな思想の影響をうけているのか、
内容は雑多である。

とう」とは、
包みこむもの、つつみ、かくす
などの意味があり、転じて秘訣を指す。
つまり
六韜りくとう」=「六つの秘訣
であり、
具体的には、
文韜、武韜、竜韜、虎韜、豹韜、犬韜
の六篇で構成されている。


【文韜】

上記にもあるように、
この書は、
太公望呂尚によって説かれたものとしてつくられている。

最初に、
文王と太公望呂尚とが出会うところのエピソードから始まる。

猟に出かけようとした文王が、
史官の編という者に占いをたてさせたところ、
大諸侯となる人物との出会いを予見する。
その後、
出会いの場である渭水の北岸に出向いたところ、
そこで釣りをしていたのが、
太公望呂尚である。

文王が話しかけると、
おもむろに話し始める太公望。

釣りの秘訣は物事の原理に通じ、
突きつめれば、
天下の治め方もみえてくるという。

天下の従い方を問う文王に対して、
太公望は、


天下非一人之天下、
乃天下之天下也。
同天下之利者、則得天下、
擅天下之利者、則失天下。


天下は一人の天下にあらず、
すなわち天下の天下なり。
天下の利を同じくする者は、すなわち天下を得。
天下の利をほしいままにする者は、
すなわち天下を失う。

→人を統べること、国を統べることは、
私利私欲に走った結果、
手にするものではない。
そのように手にしたものはいずれ自然と
自分の手の中からすり抜けていく。

続く


緑地公園の池と水鳥
緑地公園の池と水鳥

参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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