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こんにちは、大原です。
以前に、鍼灸における重要な古典の一つである
『鍼灸甲乙経』の第1巻を
こちらのブログで読んでいってました。
鍼灸甲乙経を読む その65
この『鍼灸甲乙経』もそうですが、
多くの書物では、序文に
その書物を書き記した目的などの
背景についてが書かれています。
『鍼灸甲乙経』の書かれた目的がどのようなものか
その序文を読んで確認していきたいと思います。
少し長くなりますので、何回かに分けてみてきます。
(読み方や訳については拙者が作成しておりますので
至らないところもあるかも知れませんが御了承ください。)
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<原文と読み>
夫医道所興、其来久矣。(それ医道の興こる所、その来は久し。)
上古神農、始嘗草木而知百薬。(上古神農、草木をこころみて百薬を知ることから始まる。)
黄帝咨訪岐伯、伯高、少兪之徒、(黄帝、岐伯、伯高、少兪の徒に咨訪するは、)
内考五臓六腑、外綜経絡血気色候、(内は五臓六腑を考え、外は経絡血気の色候を綜べ、)
参之天地、(これ天地の参じること、)
驗之人物、(これ人物を験すること、)
本性命、(性命にもとづき、)
窮神極変、(神を窮め変を極めて)
而針道生焉。(鍼動生じる。)
其論至妙、雷公受業、傳之於後。(その論は妙に至り、雷公が業を受け、これを後に伝えた。)
<ここまでの語訳>
医道が興ったのは古来である。
それは上古の時代に神農が草木を色々と試してみて、
それが百薬となることを知ることから始まった。
黄帝が岐伯、伯高、少兪の臣下に尋ね、
内は五臓六腑についての考察、
外は経絡・血気・色候があつまって現れること、
天と地の照合や
人と物の兆候、
生命の成り立ち、
神を可能な限りの探求、変化を考究して
鍼の正しい道理が誕生したのである。
その理論の素晴らしさは、雷公が黄帝に伝授して後世に伝わった。
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ここまで、医道のはじまりについて記されており、
湯液(いわゆる漢方薬)ついて触れられた後、
鍼治療の考え方が
どのようにして生まれて伝えらたのかが
書かれています。
次回に続きます。
参考文献・辞書
『完訳 鍼灸甲乙経 上巻』 三和書籍
『針灸甲乙経』 人民衛生出版社
電子辞書 CASIO EX-word xd-N7300
ご興味がございましたら、ぜひ参考文献もご一読ください。