為沢です。
今日は『類経』の続きを紹介して参ります。
攝生類
一、上古之人春秋百歲今時之人半百而衰
『素問』上古天真論より
岐伯對曰:上古之人,其知道者,法於陰陽,和於術數
『類経』による解説
上古,太古也。
道,造化之名也,老子曰,有物混成,
先天地生,寂兮寥兮,獨立而不改,周行而不殆,
可以為天下母,吾不知其名,字之曰道者是也。
法,取法也。和,調也。術數,修身養性之法也。
天以陰陽而化生萬物,人以陰陽而榮養一身,
陰陽之道,順之則生,逆之則死,故知道者,
必法則於天地,和調於術數也。
和訓:
上古の人は春秋百歲、今時の人半百にして衰う
(素問上古天真論)
『素問』上古天真論より
岐伯対えて曰く:
上古の人は,其の道を知る者なり,陰陽に法り,術数に和い,
『類経』による解説
上古は太古なり。
道は造化の名なり,老子曰く,物ありて混成す,
天地に先んじて生ず,寂たり寥たり,獨立して改めず,
周行して殆うからず,以て天下の母たるべし。
吾その名を知らず,之を字して道というもの是なり。
法は法を取るなり。和は調なり。術數は身を修め性を養うの法なり。
天は陰陽を以て萬物を化生し,人は陰陽を以て一身を榮養す。
陰陽の道は,順えば則ち生き,之に逆えば則ち死す。
故に道を知る者は,必ず天地に則り,術數おいて和調するなり。
前回、黄帝が
「太古の人は百歳になっても
体力が衰えず健康を保っていたそうだが、
今の時代の人は五十歳(半百)になると体力の衰えが目立つが、
時代による差によるものか?人為的なものか?」
という問い、それに対する岐伯の回答の解説です。
張景岳は老子の道徳経にある第二十五章
“有物混成“という一文を引用して岐伯の回答を解説しております。
(↓過去に新川先生による老子の記事がありましたのでご参照下さい)
https://www.1sshindo.com/blog/zenith12832/
要約すると、
大昔の人は、陰陽の法則を基本にし
生活を調整して生命を養ってきた と岐伯は回答しております。
コロナの影響であまり外出できないので
個人的にお気に入りの書籍を紹介します。
こちらは世界中の美しい昆虫を集めた昆虫図鑑です。
中でも、アマゾンの昆虫が “絶対保護色になってないやん!”
というくらい色とりどりで面白いです。
参考文献:
『类经』中医古籍出版社
『和訓語註 類經講話 一』績文堂出版
『現代語訳◎黄帝内経素問 上巻』東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢