為沢です。

今日は『類経』の続きを紹介して参ります。


攝生類

一、上古之人春秋百歲今時之人半百而衰

『素問』上古天真論より
乃問於天師曰:余聞上古之人,
春秋皆度百歲,而動作不衰;今時之人,
年半百而動作皆衰者,時世異耶?人將失之耶?

『類経』による解説
內經一書乃黃帝與岐伯鬼臾區
伯高少師少俞雷公等六臣平素講求而成
六臣之中惟岐伯之功獨多而爵位隆重故尊稱之為天師


和訓:
上古の人は春秋百歲、今時の人半百にして衰う
(素問上古天真論)

乃ち天師に問いて曰く:余に聞く上古の人は,
春秋皆百歲を度て,動作衰えず;
今時の人は,年半百にして動作皆衰える者は,
時世の異なるや?人將これを失するや?

內經の一書,乃ち黃帝と岐伯、鬼臾區、
伯高、少師、少俞、雷公等の六臣,平素講求して成る。
六臣の中,惟だ岐伯の功獨り多くして,
爵位隆重,故に尊稱してこれを天師となす。


黄帝が
「太古の人は百歳になっても
体力が衰えず健康を保っていたそうだが、

今の時代の人は五十歳(半百)になると体力の衰えが目立つが、
時代による差によるものか?人為的なものか?」
という問いから始まります。

黄帝の質問に対し、
岐伯ぎはく鬼臾區きゆく伯高はくこう少師しょうし少俞しょうゆ雷公らいこう
という六臣が回答していきますが、
ほとんどの回答が岐伯という方で、
彼は黄帝のお気に入りで「天師」(黄帝の侍医じい
という称号を与えられるほどの伝説の大医家でいらっしゃいます。
“乃ち天師に問いて曰く”ということから
黄帝が天師(岐伯)に上記の内容を質問している様子が伺えます。

岐伯についての記事を過去に掲載してあるので
ご興味のある方はこちらをご覧下さい。↓
https://www.1sshindo.com/blog/zenith17315/


桜

桜が咲き始めましたが、本当の意味での春が待ち遠しいです。

参考文献:
『类经』中医古籍出版社
『和訓語註 類經講話 一』績文堂出版
『現代語訳◎黄帝内経素問 上巻』東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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