『論語ノ温故知新ノ語ハ
醫家ノ服膺ス可キ事ナリ
何トナレバ古方ハ實スルモノハ瀉シ
虚スルモノハ補フノ意ヨリ出テ
減ルモノハ益シ出ルモノハ止ムルト云ウ治法多シ
ユヘニ往々鬱結擁滞丿弊アリ
其病因ヲ究メテ治法ヲ施スヿハ
近ク金元丿間ヨリ開ケタリ
シカシ其意ハ古方ニモアルヿニテ
文面ニ顯ハニ云ハヌノミ
病證ト主方ニ眼ヲ著ケテ見レハ
其病因ハ自ラ知ルベシ
然レハ古書ヲ熟讀シテ見解ヲ定メ
其古方丿意味ヲ失ハザルヤウニスレハ
治法ノ上テハ新シキ上ニモ新シク工夫スベシ
コレ余カ此語ヲ以テ醫家ノ一大金言トスル所以ナリ』
下野です。
『蘭軒医談』より抜粋しました。
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アイキャッチ・参考文献：
『蘭軒医談 1巻 』 京都大学附属図書館所蔵
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