こんにちは、為沢です。

では、『格致餘論』の続きを紹介して参ります。


格致餘論:痎瘧論 其之四

或曰:古方用砒丹、烏梅、
常山得效者不為少,子以為不可用乎?
予曰:腑受病者淺,一日一作。
間一日一作者,是胃氣尚強,猶可與也。
彼三日一作者,病已在髒矣,在髒者難治。
以其外感猶可治也,而可用劫藥以求速效乎?
前歲憲僉詹公,稟甚壯、形甚強,色甚蒼,
年近六十,二月得痎瘧,召我視之。
知其飫於醲肥者,告之曰:
須遠色食淡,調理浹月,得大汗乃安。公不悅。
一人從旁曰:此易耳,數日可安。
與劫藥三五帖病退,旬日後又作,又與又退,
綿延至冬,病猶未除,又來求治。
予知其久得藥,痰亦少,惟胃氣未完,又天寒汗未透。
遂以白術粥和丸與二斤,令其遇飢時且未食,
取一二百丸以熱湯下,只與白粥調養,盡此藥,當大汗而安。
已而果然。如此者甚多,但藥略有加減,不必盡述。

『格致餘論注釈』訳を使用:
ある人が「古方では砒丹、烏梅、常山を用いて
効果があるものが少なくないけれども、
あなたに用いるべきではないとお考えですか」
と尋ねた。
私は「腑は病気になるものは軽い。一日に一度発作が起こったり、
一日おきに一度発作が起こったりする患者は、
病気がすでに臓にきている患者は治りにくい。
外邪にそこなわれたのが原因であるから、治すことはできるだろうが、
どうして病気を取り除く薬を使って即効性を求めることができようか」
と答えた。
前年、憲僉の詹公は、生まれつきはたいへん壮健で、
身体もたいへん強かったが、顔色はたいへん青く、
年齢は六十に近くて、二月に痎瘧にかかり、私を呼んで診察させた。
公が美酒・美食を好むことを知り、次のように伝えた。
「房事を遠ざけ食事を薄味にし、
一ヶ月間療養すれば大汗を出して治ります。」と。
そして、病気を取り除く薬を三、五服与えると病状が良くなった。
十日後にまた発作を起こし、また薬を与えるとまた病状がよくなった。
このようにして延々と冬になっても病気はまだ取り除けず、
また治療を求めてきた。
私は、彼が長い間薬を服用し、痰も少ないが、ただ胃気がまだ完全でなく、
気候が寒くて汗がまだ十分に出きっていないことがわかったので、
そこで白朮を粥に混ぜて丸薬にしたものを二斤投与するが、
空腹の時でまだ食事をしていない時に、
一、二百丸を熱い湯を飲ませて、ただ白粥を与えて療養させ、
この薬を使い切った頃には、大汗を出して治るだろうと判断した。
ほどなくしてやはりその通りになった。
このような患者はとても多いけれども、
薬にやや加減があるだけなので、すべてを述べる必要はないだろう。


参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

妙見山にて
妙見山にて

紅葉が龍のように見えたので一枚パチリ。

為沢

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