<近日開催予定のイベント情報>
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こんにちは、大原です。
年末に近づいてきて、
将棋界では竜王戦というタイトル戦の時期で、
今年は広瀬竜王と豊島名人が七番勝負を戦っています。
どちらもつい最近までは若手棋士という印象でしたが
大きなタイトルを獲得され、
若手という印象が薄れてきたように思います。
では将棋界も世代交代か!?と思いきや、
先日、40代半ばにして初のタイトルを獲得された
木村王位というベテランの棋士もいらっしゃいます。
初タイトルの獲得年齢の年長記録を
大幅に更新されたそうで、
ご自身の好調ぶりの秘訣は何かを
木村王位ご自身も「よく分からない」ということを
テレビでおっしゃっていました。
ですが、以前から、
各棋戦で「さすが受けの名手だ」と言われるような、
他のプロ棋士にも
参考になるという指し回しを続けておられ、
タイトル保持者が入れ替わる
混戦の現在の棋界において、
それがようやく花開いたということかなと
素人ながらに思いました。
プロの方の解説がないと
木村さんの指し手の凄さというか味のようなものは
なかなか分かりませんが、
今後も活躍を期待しております。
前置きが長くなりましたが、
今回から、第14篇「奇邪血絡」です。
(前回の記事 → 鍼灸甲乙経を読む その44)
この第14篇「奇邪血絡」は、
『霊枢』血絡論篇(第39)がもとになっているようです。
<原文>
黄帝問曰
「願聞其奇邪而不在經者也?」
岐伯対曰
「血絡是也。」
曰
「刺血絡而仆者何也?
血出而射者何也?
血出黒而濁者何也?
血出清而半爲汁者何也?
發鍼而腫者何也?
血出若多若少而面色蒼蒼者何也?
發鍼而面色不變而煩悗者何也?
血出多而不動搖者何也?
願聞其故。」
<読み>
黄帝問いて曰く
「願くはその奇邪にして経にあらざる者を聞かんや?」
岐伯対えて曰く
「血絡これなり。」
曰く
「血絡を刺して仆れる者は何ぞや?
血出でて射する者は何ぞや?
血出でて黒くして濁れる者は何ぞや?
血出でて清くして半ば汁となる者は何ぞや?
鍼を発して腫する者は何ぞや?
血出ずること、もしくは多く、もしくは少くして、面色蒼蒼たる者は何ぞや?
鍼を発して面色変ぜずして煩悗する者何ぞや?
血出ずること多くして動搖せざる者は何ぞや?
願くはその故を聞かん」と。
<意味>
「尋常の病邪ではない、いわゆる奇邪であって経にない者について
お聞かせ下さらんか?」
「それは血絡というものです。」
「血絡を刺して倒れるのはなぜか?
血が出てその出方が吹き出すような状態となるのはどういうわけか?
血の出方は少なく、しかも黒くてドロドロしているのはどういうわけか?
出る血が清くて、半ば汁状となっているものはどういうわけか?
また鍼を抜いてその後がふくれるのはどういうわけか?
血の出方は多かったり少なかったりで、顔の色がまっさおになるのはどういうわけか?
抜鍼して顔の色は全く変化なく、しかもいろいら悶えるのはどういうわけか?
出血多量なるに、動揺しないものはどういうわけであろうか?
それらについてその訳をお聞かせ下さらんか」と。
血絡を刺した場合についての
質問がいくつか出てきました。
次回はそれらの回答になります。
参考文献
『黄帝内経霊枢』 東洋学術出版社
『鍼灸医学大系 黄帝内経素問』
『鍼灸医学大系 黄帝内経霊枢』雄渾社
『完訳 鍼灸甲乙経(上巻)』三和書籍
『基礎中医学』 燎原
興味のおありの方は、ぜひ参考文献もお読みください。