こんにちは、為沢です。
では、『格致餘論』の続きを紹介して参ります。
格致餘論:豆瘡陳氏方論 其之三
若錢氏方固未嘗廢細辛、丁香、白術、
參、芪等,率有監制輔佐之藥,不專務於溫補耳!
然其用涼寒者多,而於輔助一法,略開端緒,未曾深及。
癡人之前,不可說夢,錢氏之慮至矣,
亦將以候達者擴充推廣而用。
雖然渴者用溫藥,癢塌者用補藥,自陳氏發之,迥出前輩。
然其多用桂、附、丁香等燥熱,恐未為適中也。
何者?桂、附、丁香輩,
當有寒而虛,固是的當,虛而未必寒者。
其為害當何如耶?
陳氏立方之時,必有挾寒而豆瘡者,其用燥熱補之固其宜也。
今未挾寒而用一偏之方,寧不過於熱乎?
予嘗會諸家之粹,求其意而用之,實未敢據其成方也。
試舉一二以証之。
『格致餘論注釈』訳を使用:
銭乙の処方はもとより細辛・丁香・参・芪など(の温熱薬)を排除していないが、
それらはおおむね監制補佐の薬剤であって、温補のあめにのみ用いたのではない。
しかも涼寒剤を用いることが多く、(温熱薬を)補助として使うという方法においては、
端緒を開いたものの、深く言及していないのは、
いわゆる「痴人の前に、夢を説くべからず(理解されないことは口にしない)」
であり、銭乙の思慮のすぐれたところである。
そして達者が現れるのをまって、押し広めて用いようとしたのだ。
しかし、渇いている者に温薬を用い、瘡の先端がくぼんでいる者に
補薬を用いるというようなことは、陳文中より始まったものである。
陳文中ははるかに前人よりすぐれていたのに、
桂・附子・丁香などの燥熱剤を用いることが多いのは、
適中しているとはいえないであろう。
なぜかといえば、桂・附子・丁香などは、寒でかつ虚という症状の場合には、
その害はいったいどれほどであろう。
陳文中がこれらの処方を考案した時には、きっと寒をおびて
痘瘡の先端がくぼんだ者がいたのであろう。
その場合、燥熱剤を用いて補うのは、もとより正しい。
しかし今寒をおびていないのに、この偏った処方を用いれば
むしろ熱が過剰になるであろう。」と答えた。
私は以前、緒家のよいところを集めて、その意味する所を求めて用いたが、
実際には既成の処方にはよらなかった。
試みに一つ二つ例を挙げてこのことを証明してみよう。
参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社
万博記念公園内の建物では
所々に大阪万博開催当初に建築されたであろう建物が残っております。
(個人的に廃墟っぽくて好きです笑)
為沢