仕事には集中しているつもりですが、
一見集中しているようでも、
潜在的に過去に引っ張られている時、
未来に引っ張られている時、
何かが引っかかっている時、
何かが気になっている時、
現実には様々ありまして、
それらは全部駄目で、
その集中の先に、
今、鍼を置こうとする座標と
自分の心と身体の座標が一致して
ふっと何もかもが軽くなる瞬間があります。
一体感のようなものを感じまして、
それが起こると
身体から得も言われぬ歓喜が起こり、
うわーっとなります。
最高に良い仕事が出来る瞬間です。
大事な大事な一時です。
この一時には何か大きな目線や意思のようなものも感じ、
普段、口には言われぬ怒り、
苦しみ、悲しみ、喜び、
言葉に出来ない、
ひとり静かに行動してきたことの一切、
全てのことが天地に釈明されるように感じ、
もう、言葉はいらぬかもしれない
とさえ思えます。
これがあるから鍼はやめられません。
こういう時には、
合掌するということさえ
作為を感じ野暮に思われます。
やるべき事をやらされていると強く感じています。
鍼師 林玄弌