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こんにちは、為沢です。
では、『格致餘論』の続きを紹介して参ります。
格致餘論:豆瘡陳氏方論 其之一
讀前人之書,當知其立言之意。
苟讀其書,而不知其意,求適於用,不可得也。
豆瘡之論,錢氏為詳,歷舉源流經絡,明分表裏虛實,
開陳其施治之法,而又証以論辯之言,深得著書垂教之體。
學者讀而用之,如求方圓於規矩,較平直於准繩,
引而伸之,觸類而長之,可為無窮之應用也。
今人不知致病之因,不求立方之意,
倉卒之際,據証檢方,漫爾一試,
設有不應,並其書而廢之,不思之甚也。
近因《局方》之教久行,《素問》之學不講,抱疾談醫者,
類皆喜溫而惡寒,喜補而惡解利。
忽得陳氏方論,皆燥熱補劑,
其辭確,其文簡,歡然用之,翕然信之,
遂以為錢氏不及陳氏遠矣。
『格致餘論注釈』訳を使用:
前人の書物を読むには、そこで述べられている意味を理解しなければならない。
もし書物を読んでその意味を理解できなければ、
実際に適用しようとしてもできるものではない。
痘瘡(天然痘)に関する議論では、銭乙のものが詳しく、
(痘瘡の)源流や(関係する)経絡を列挙し、表裏や虚実を明らかにし、
痘瘡治療の方法について意見を述べ、
また弁論によって証明しており、書物を著して教えを残す
という体裁を十分にそなえている。
学ぶ者が銭乙の書物を読んで用いれば、
コンパスとさしがねで四角や円を描き、
水準器や墨縄で水平や直線を調べるようにはっきりするし、
さらにこれを応用して同類のものにおよぼせば、無限の応用が可能である。
今の人は病気となる原因を知らず、治療法を立てた意味を理解しようとせず、
急病の折には、症状によって治療法を求め、考えもなく試してみて、
もし効果がなければ、書物ともどもその治療法を廃してしまうのは、
はなはだ無思慮なことである。
最近は『和剤局方』の教えが久しく行われ、
かえって『素問』の学問が講じられなくなったために、
病気になって医学を語る者は、おおむねみな(薬性が)温のものを好み
寒のものを嫌い、補薬を好み解や利を嫌っている。
そこへ陳文中の処方を手にしてみると、
いずれも燥や熱といった補剤であり、その文章はしっかりと簡明であるため、
喜んでこの処方を用い、みな一致してこれを信じ込み、
ついに銭乙は陳文中に遠く及ばないと考えるようになった。
参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社
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為沢