<近日開催予定のイベント情報>
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こんにちは、為沢です。
では、今回も『格致餘論』の続きを紹介して参ります。
格致餘論:養老論 其之三
或者又曰:一部《局方》,
悉是溫熱養陽,吾子之言無乃謬妄乎?
予曰:《局方》用燥劑,為劫濕病也。濕得燥則豁然而收。
《局方》用暖劑,為劫虛病也。補腎不如補脾,
脾得溫則易化而食味進,下雖暫虛,亦可少回。
《內經》治法,亦許用劫,正是此意。
蓋為質厚而病淺者設。此亦儒者用權之意。
若以為經常之法,豈不大誤!
彼老年之人,質雖厚,此時亦近乎薄,病雖淺,
其本亦易以撥,而可以劫藥取速效乎?
若夫形肥者血少,形瘦者氣實,間或可用劫藥者,
設或失手,何以取救?吾寧稍遲,計出萬全,豈不美乎?
烏附丹劑其不可輕餌也明矣。
『格致餘論注釈』訳を使用:
ある人が「『局方』の書はすべて温熱で陽気を養うということをいっています。
あなたの説は間違ったでたらめではないのですか。」と言った。
私は「『局方』で燥剤を用いるのは、湿病を奪い去るためである。
湿は燥が与えられれば、からっとおさまる。
また、『局方』で暖剤を用いるのは、虚病を奪い去るためである。
その際、腎を補うより脾を補うほうがよく、脾が温を与えられれば
消化が容易になって飲食が進む。
そうなれば下焦がしばし虚したといっても、やや回復することができる。
『内経』の治療法にも病を奪い去る薬を用いてよいといっているのは、
まさにこういうことであって、つまり体質がしっかりしていて
病が浅いものの為に設けたものである。
これもまた儒者が権道を用いることだ。
もしこれを常なる法だと考えるならば、大きな間違いではないか。
この老年の人々というものは、体質がしっかりしていたとしても、
この時期にはやはり薄弱となってしまっているし、
病が浅いとはいっても、根本の気はやはり絶えてしまいやすいのである。
それなのに病を奪い去る薬で一気に治そうとしてよろしいか。
体が太っている者で血が少なかったり、痩せている者で気が実していたら、
その中には時に病を奪い去る薬を用いてよい者もあるけども、
もし失敗したら、どうやって救うのか。
私としては、むしろ やや病の治癒を遅くしても、
万全の策をとろうと思うのだが、それは素晴らしいことではないか。
烏附丹剤を軽々しく飲ませてはいけないことは明らかである。」
参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
家の近所のカフェでサンドウィッチを美味しくいただきました⭐︎
為沢