<近日開催予定のイベント情報>
7月28日(日)に学生向け勉強会を開催します。
詳しくはこちら→https://www.1sshindo.com/blog/zenith18717/


どうも、新川です。

お祭りの提灯
お祭りの提灯

夏を感じる風景でしたので、
思わず一枚おさめておきました。


さて、ここからが本題です。

前回に引き続き、
巣元方らが著した
諸病源候論を読んでいきたいと思います。

前回までの記事はこちら
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 中風候 其ノ一
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 中風候 其ノ二
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風懿候 
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風口噤候 
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風舌強不得語候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風失音不語候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風痙候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の角弓反張候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風の口喎候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 柔風候
【古医書】諸病源候論 風病諸侯(上) 風痱候


《原文》
風腲退者、四肢不収、身体疼痛、肌肉虛満、
骨節懈怠、腰脚緩弱、不自覚知是也。
由皮肉虛弱、不勝四時之虛風、故令風邪侵於分肉之間、流於血脈之内、使之然也。
経久不瘥即変成水病。


風の腲退わいたいの証状は四肢が弛緩性麻痺を起こし、
身体が疼痛し、筋肉が力がなくて脹満し、関節が疲乏し、腰脚が緩弱で、
皮膚の知覚が鈍麻するなどである。
これは皮膚筋肉が虚弱で四時の虚風に抵抗することができず、
したがって風邪が筋肉の間に侵入し、
血脈の中へ流れてこのような病証を呈するようになったものである。
もしこの病証が永い間、治らなければ水腫病を変成するであろう。

不勝四時之虛風
→四時の虚風の侵襲に耐えられない。
「虚風」とは、『霊枢』九宮八風篇に
「風従其所 居之郷来為実風。主生、長養万物。従其衝後来為虚風。傷人者也、主殺主害者。」
(風が其の居す所の郷より来たるを実風と為し、生を主り、万物を長養せしむ。
其の衝の後より来たるを虚風と為し人を傷する者なり、殺を主り害を主る者なり。)
とある。

瘥:病が癒えること


参考文献:
『東洋医学概論』医道の日本社
『黄帝内経素問』
『黄帝内経霊枢』
『中国医学の歴史』
『中国鍼灸各家学説』
『中医学の基礎』東洋学術出版社
『校釈 諸病源候論』緑書房

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here