<近日開催予定のイベント情報>
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こんにちは、為沢です。
では、今回も『格致餘論』の続きを紹介して参ります。
格致餘論:養老論 其之一
人生至六十、七十以後,精血俱耗,平居無事,已有熱証。
何者?頭昏,目眵,肌癢,溺數,鼻涕,牙落,涎多,
寐少,足弱,耳聵,健忘,眩運,腸燥,面垢,發脫,
眼花,久坐兀睡,未風先寒,食則易飢,笑則有淚,但是老境,無不有此。
或曰:《局方》烏附丹劑,多與老人為宜,
豈非以其年老氣弱不虛,理宜溫補,今子皆以為熱,
烏附丹劑將不可施之老人耶?
餘曉之曰:奚止烏附丹劑不可妄用,至於好酒膩肉,
濕面油汁,燒炙煨炒,辛辣甜滑,皆在所忌。
『格致餘論注釈』訳を使用:
人は六十、七十歳以後になると、精も血も消耗してしまい、
普段何と言うことなくても、すでに熱証がある。
どういうことか?頭がはっきりせず、目脂が出て、皮膚が痒くなり、
頻尿で、鼻水が出て、歯は抜け落ち、涎が多く、睡眠が少なく、
足は弱り、耳は遠くなり、忘れっぽく、目眩がし、腸は乾燥し、
顔は垢じみ、髪は抜け落ち、目はちらちらし、座っているうちに居眠りをし
風に当たらぬうちに寒く感じ、食事をしてもすぐに腹が減り、
笑うと涙が出るといった症状は、老境であれば誰でもそうなるものである。
ある人が質問した。
「『局方』の烏附丹剤は、その多くは老人に与えるのに相応しいとされているが、
それは年を取って気が弱くなり、下焦の気が虚しているのだから、
道理として温補するのがよいのではないか。
今あなたはこれらを皆熱病だとするが、
であれば烏附丹剤は老人に与えてはいけないのだろうか。」と。
私は「烏附丹剤をいい加減に用いてはいけないのみならず、
よい酒や脂身のある肉、水気のある麺類や油っぽいスープ、
焼いたもの、炙ったもの、熱い灰の中で蒸し焼きにしたもの、
炒めたもの、辛いもの、甘いもの、舌触りのよいもの、
いずれも禁忌にすべきものに入るのだ」と諭した。
参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
早いもので もう7月になりましたね
為沢