<近日開催予定のイベント情報>
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こんにちは、大原です。
今回から、鍼灸甲乙経「第5 五臓の二十五変と六腑の関係」です。
ここは『黄帝内経 霊枢』本蔵篇(第47)が
もとになっているようです。

前回同様、霊枢の記述と比較して、
同じところは茶色に、
その中でも甲乙経で修正された文字は太字に、
読み方は緑色に
しております。
では原文と読みを見てみましょう。

黄帝問曰
「人倶受気於天、其有獨盡天寿者、不免於病者、何也?」
(人、ともに気を天に受け、
ひとり天寿を尽くす者、病を免れない者あり、なんぞや?)

岐伯對曰

五蔵者、
固有大小、高下、堅脆、端正、偏傾者、
六府亦有大小、長短、厚薄、結直、緩急者、
凡此二十五変者、各各不同、或善或惡、或吉或凶也」
(五蔵には固より小大、高下、堅脆、端正、偏傾の者あり、
六府にもまた大小、長短、厚薄、結直、緩急の者あり、
およそこの二十五変なる者は、おのおの同じからず、
或いは善く或いは悪しく、或いは吉に或いは凶なり)

心小則安、邪弗能傷、易傷以憂。
心大則憂不能傷、易傷于邪。
心高則満于肺中、而善忘、難開以言、
心下則蔵外、易傷於寒、易恐以言。
心堅則蔵安守固。
心脆則善病消癉熱中。
心端正則和利難傷。
心偏傾則操持不一、無守司也。
(心、小なるは則ち安く、邪傷ることあたわず、憂をもって傷られやすし。
心、大なるは則ち憂傷ることあたわず、邪に傷られやすし。
心、高なるは則ち肺中に満ち、えて善く忘れ、もって言を開きがたし、
心、下なるは則ち外に蔵して、寒に傷られやすく、恐もって言を恐れやすし。
心、堅なるは則ち蔵安くして守り固し。
心、脆なるは則ちよく消癉熱中を病む。
心、端正なるは則ち和利にして傷れ難し。
心、偏傾するときは則ち操持すること一ならず、守司することなければなり。)

<意味>
心臓が小さいものは、心気が安定して外邪に傷られることはないが、
憂いなど内部の精神感動に傷られ易いものであります。
心臓が大きいものは、憂いなど内部の精神感動に傷られることはないが、
外邪に傷られやすいのであります。
心臓の位置が高すぎると、肺を圧迫して肺中の気が充満し、
そのために悶えて物忘れがひどくなり、なかなか物を言わないようになります。
また、心臓の位置が低すぎますと、外部に近くなりますので、寒気に傷られ易くなり、
他人の言葉にビクビクするようになります。
心臓が堅固でありますと心気は安定し、守りは固いものであります。
心臓が軟弱でありますと、よく消癉しょうたん熱中を病むようになります。
心臓が端正でありますと、心気はよく調和し、
機能は充実して傷れにくいものであります。

心臓がどちらかに偏り傾いていますと、
その機能はいつも正しく保持することが難しくなります。

守るべき司が居らぬからであります。

ここで「消癉しょうたん」と出てきましたが、これは現代の糖尿病のことで、
後の書物では「消渇しょうかち」と出てきます。

続きます。

本院の下の階にできた焼肉屋さんの、お昼のランチです。
本院の下の階に最近オープンした焼肉屋さんにて。お昼のランチ「ハンバーグ定食」です。お手頃で、とても美味しかったです。トッピングにおろし大根やチーズなどがありますが、無くても十分美味しかったです。

参考文献
『鍼灸医学大系 黄帝内経素問』
『鍼灸医学大系 黄帝内経霊枢』雄渾社
『完訳 鍼灸甲乙経(上巻)』三和書籍

興味のおありの方は、ぜひ参考文献もお読みください。

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