こんにちは、為沢です。
昨日から元号が令和になりましたね。
昭和生まれの私は3つ目の元号を迎えることになりましたが、
これからも昭和のおっさんは頑張ります!!
(写真は家の近所にある藤棚です。)
では、今回も『格致餘論』の続きを紹介して参ります。
格致餘論:陽有餘陰不足論 其之三
主閉藏者腎也,司疏洩者肝也。二髒皆有相火,而其系上屬於心。
心君火也,為物所感則易動,心動則相火亦動,
動則精自走,相火翕然而起,雖不交會,亦暗流而疏洩矣。
所以聖賢只是教人收心養心,其旨深矣。
天地以五行更迭衰旺而成四時,人之五髒六腑亦應之而衰旺。
四月屬巳,五月屬午,為火大旺。
火為肺金之夫,火旺則金衰。
六月屬未,為土大旺,土為水之夫,土旺則水衰。
況腎水常藉肺金為母,以補助其不足,
故《內經》諄諄於資其化源也。
古人於夏必獨宿而淡味,兢兢業業於愛護也。
保養金水二髒,正嫌火土之旺爾。
『格致餘論注釈』訳を使用:
閉蔵を司るのは腎である。
疎泄(通じ漏れる)を司るのは肝である。
この二蔵にはいずれも相火があり、
それらは上につながって心に属す。
心は君火であり、外物に感じれば動きやすくなる。
心が動けば相火も動き、(相火が)動けば(腎の)精液が自然と移動し、
相火がますます盛んに起こる。
すると(男女が)交わらなくても、
(陰である精液が)ひそかに流れて漏れ出してしまう。
そこで聖人や賢者は、人々に心を収めて、
心を養うことを教えただけであるが、その意味するところは深いのである。
天地は五行がかわるがわる衰えたり盛んになったりして四時をなし、
人間の五臓六腑もこれに応じて盛衰する。
四月は巳に属し、五月は午に属し、火が大いに盛んになる。
火は肺金の夫であり、火が盛んであれば金が衰える。
六月は未に属し、土が大いに盛んになる。
土は水の夫であり、土が盛んであれば水が衰える。
まして腎水は常に肺金を母として、その不足を補っているのであるから
なおさら(腎水が衰える)である。
そこで『内経』では「生成化育の源を調節する」と繰り返し教えている。
古人は夏に必ず一人で寝て、味の薄いものを食べ、身体を愛護するよう戒めた。
それは金水の二臓(肺と腎)を養うことで、
火と土が盛んになることを嫌ったのである。
参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢