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こんにちは、為沢です。
今回も『格致餘論』の続きを紹介して参ります。


格致餘論:飲食箴


人身之貴、父母遺體。為口傷身、滔滔皆是。
人有此身、飢渴洊興、乃作飲食、以遂其生。
睠彼昧者、因縱口味、五味之過、疾病蜂起。
病之生也、其機甚微、饞涎所牽、忽而不思。
病之成也、飲食俱廢、憂貽父母、醫禱百計。
山野貧賤、淡薄是諳、動作不衰、此身亦安。
均氣同體、我獨多病、悔悟一萌、塵開鏡淨、日節飲食。
《易》之象辭、養小失大。孟子所譏、口能致病、亦敗爾德。
守口如瓶、服之無斁。

『格致餘論注釈』訳を使用:
人の身が貴いのは父母の残した体があるからである。
食欲が原因で我が身を損なうことは、
誰もが世の風潮に流されているのである。
人はこの身をもつがゆえに、飢えと渇きがしばしばおこる。
飲食の仕方によって、その生をどのくらい全うできるかが決まる。
愚か者をみると、好き勝手に食べたいものを食べ、
五つの味の度を過ごし病気にかかる。
病が生じたばかりの時は、そのきざしは甚だ微かであり、
食べ物を思ってよだれを流し、あなどって気がつかない。
病がはっきり分かることになると、
飲食ともにままならず、父母を憂いに沈めつつ、
医者ぞ巫女ぞと万策をつくすことになる。
山野に住む貧乏で卑しい身分のものは、
日頃淡白で薄味の食べ物がよいと分かっており
動作は少しも衰えず、その身も安定している。
同じ気を受く身なのに、なぜ我にみ多病なのかと考え、
悔悟の心が湧いて、やっと塵が去り鏡がきれいになったように悟った。
飲食に節度があるべきだと、易の象にもあり、
小を養い大を捨てるとは、孟子のそしるところである。
口は病の原因になる上、あなたの徳もそこなうので、
ほとぎのように口を閉じよ。
これに従って、あやまちがないように。

花開く前の桜
花開く前の桜

参考文献:
『格致餘論注釈』 医聖社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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