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どうも、新川です。
10月某日。
この日は少し夏の日差しが戻るような暑さでしたが、
周りの山々を見るとしっかり紅葉が色づき始めていました。
なんだか変な感じです笑
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ここからが本篇です。
呉 鞠通の『温病条辨』巻首 原病篇
の続きを 綴って参ります。
温病条辯
【巻首 原病篇】
《平人気象論》曰。「人一呼脈三動、一吸脈三動而躁、
尺熱曰病温、尺不熱脈滑曰病風、脈濇曰痺」
→
《平人気象論》に曰う。
「人一呼し脈三動、一吸脈し三動して躁なるは、
尺熱すれば温を病むと曰い、尺熱せず脈滑なれば風を病むと曰い、脈濇なれば痺と曰う。」
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本条は脈象と尺膚の触診にもとづく病態の鑑別に関してです。
解釈:
脈が一呼吸に六七至(100回/分前後)の脈拍数を呈し、
脈象が急躁であるときは、以下のように
様々な病態があるので、しっかり鑑別する必要がある。
・尺膚に熱感がある場合
そもそも尺膚は、尺脈が腎に属し、尺部には肺経が通っている。
よって、温熱の邪が肺腎の津液を損傷すると、
尺膚は熱くなるので温病と診断できる。
・尺膚に熱感がなく脈が滑である場合
風邪が肌表を侵襲した場合、風邪は陽邪であるから滑脈があらわれ、
陰経の尺部には無関係であるため、
尺膚に熱感はない。よって風病と診断できる。
・脈が濇である場合
脈が動躁であって濇を兼ねるのは、
熱盛であって血が不足したことを示し、
血への栄養が不充分となり、
血痺となる。
続く
参考文献:
『黄帝内経素問』
『黄帝内経霊枢』
『中国医学の歴史』 東洋学術出版社
『中医臨床のための温病条弁解説』医歯薬出版株式会社
新川