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こんにちは盧です。

前回に引き続き公益本草大成の
気になった部分を抜粋してきます。
前回の記事はこちら
人参
人参②


外内血気もろもろの虚証と云(い)うに至りては、
皆人参の胃気を補助するの効に非ずんば、
効を致すことあたわざるものなり。
胃気一度盛んなれば、渾身充実して何の不足かあらんや。
胃気一度虚すれば、渾身みな不足して虚病蜂起す。
予之庸工多くはこの義に暗くして、
いわゆる血虚・陰虚火旺するもの人参を服せしめれば
陽火を助けて升衝(のぼりつく)の患いありとして、
人参を恐れること蛇蝎(へび・さそり)の如くするものは
あぁ!謬(あやま)れり。
精血生ずるその本(もと)いずくにかある。
ただ中焦胃気の一源より発するのみ。
いやしくもその源を治めずして
その流れを充たしむること能わざるなり。
然れども古の明哲の医にもまた
この謬(あやまり)あること少なからず。


通常、陰虚や血虚に人参を用いる意味を解説する。
補気剤は血虚や陰虚で多量に用いると熱化して傷陰する
ため倦厭されがちであるが、人参においてはその限りでない。
その理由は、人参は補気剤の中でも特に
胃気を補う本草であることにあり、
陰血は中焦つまり胃気が働くことによって生まれる。
つまり胃の気を高める事で
陰血の生成を促すことが出来るのである。
(古代において人体の栄養源のルートは呼吸と食事の二つしかなく食欲を含めて飲食物をいかに体内に吸収出来るかを胃気の関わるところと考えれば当然と言えば当然の帰結であろう)

この書が書かれた江戸時代において
この事実に世の庸工(下手な湯液家・鍼灸家)を知らず
しかしまた昔の明哲(優れた湯液家・鍼灸家)も
この道理に暗かったようである。
現代においても学ぶことが多いように思われる。

※本文はあくまでも抜粋と盧の見解です。
ご興味がある方は原典を当たって下さい。※

海遊館でカピバラ
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