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こんにちは盧です。
ふと秋も夜長をしようと本棚の肥やしになっている
一冊を手にとると、こんなあとがきが飛び込んできた。
「中肉中背、富まず、貧ならず。
言語と知識は、半ば和風に半ば洋風をつき混ぜ、宗教は神仏のいずれも信ぜず、
天下の政事については、みずから青雲の志をいだかず、
道徳的価値観についてはいずれも相対主義をとる。
人種的偏見はほとんどない。
芸術は大いにこれをたのしむが、
みずから画筆に親しみ、奏楽に興ずるには到らない。
ーーこういう日本人が成り立ったのは、どういう条件のもとにおいてで合ったか。
私は例を私自身にとって、そのことを語ろうとした。」
初版は1968年
著者である加藤周一は太平洋戦争が始まった頃
まだ学生だったというからなんとも
今の自分からすると変な感じである。
当時、大学で太平洋戦争の開戦を知った彼は
その後、淡々と一人でお能を見に行く。
「知の巨人」とまで言われた彼が
青年時代であったその頃
どのような気持ちで
その能を見ていたのだろうか。
それにしてもいくら当時大学進学率が
今より少なく大学はエリート層のものだったとはいえ
大学入学までに不完全ながらも英独仏語を
読めたというのはなんともうらやましい・・・