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どうも、新川です。
『外台秘要』の情報をまとめました。
【外台秘要方】
外台秘要方は、
中国は唐の時代に王燾により編纂され、全40巻からなる。
王燾自身は、医者ではなく、
地方の長官の職についていた役人であった。
台閣(いまでいう国立国会図書館のような施設)で長年勤めていたこともあり、
医学書をはじめとする文献の収集に関しては、
有利な立場にあったと考えられる。
内容として、
全1,104門から成り、
構成として各門の前半は「理論」、後半は「方」が綴られている。
「理論」は『諸病源候論』より、「方」は『千金方』より多く採用されている。
内容も豊富で、
内科・外科・婦人科・小児科
骨折・皮膚・眼科・歯科
耳鼻咽喉科・精神科・伝染病・先天症など
多くの疾患に対しての解説がみられる。
書中には、
引用の出典が全て記載されているため、
晋・唐時代に散逸した方書の内容を読み取ることが出来るので、
文献学の観点からも重要な書物といえる。
後世への影響として、
日本の『医心方』や、
朝鮮の『医方類聚』などは、
いずれも『外台秘要方』から多くの資料を引用している。
また、
ネット上で閲覧出来る資料としては、
・唐王燾先生外台秘要方. [序目],第1-40巻 / 王燾 [撰] ; 林億 等上進(早稲田大学図書館 (Waseda University Library))
・外台秘要方藍川標記(京都大学附属図書館 Main Library, Kyoto University)
がある。
参考文献:
『東洋医学概論』医道の日本社
『中国医学の歴史』
『中国鍼灸各家学説』東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
新川