こんにちは盧です。
方剤に関する記事がたくさんあるのですが
それを構成する本草(生薬)のものが少なかったので
連載してきます。
載せていく書籍は岡本一包の「公益本草大成」です。
まずは本草についてのこんなお話しから
・本草辨
むかし神農氏、草木金石の気味性功を察して、医薬の道を始む。
これを本草という。世に本草をもって医書の号とのみ覚えるは誤りなり。
すべて薬石の道を本草と呼ぶ。それを記せる書たるが故に、
題して本草と号す。素問六節蔵象論に曰く、草五色を生ず。
五色の変見るに勝るべからず。草五味を生ず。
五味の美に勝ちて極むるべからずと。
江戸時代の文なのでまだ比較的、
読みやすいかなと思います。
ここでは
本草(今で言う生薬)というのは
あらゆる草木や金石の名前であり
もともと医薬品の名前ではないということ。
つまり
もともと薬と食事というのは別れておらず
次第にその薬効から別れていったのであり、
飲食物に味と色艶があるように
薬も味と色からその薬効が
始まっているということでしょう。
医食同源という意味がすこし垣間見えたようです。
参考文献
「近世 漢方医学書集成7 名著出版」