こんにちは、大原です。
写真は、中ノ島にある川辺のカフェから撮ったものです。
気温が高く暑い日でしたが、ここは日陰で
風も吹いてきて気持ちよく、
ゆっくりとすることができました。
しばらく時間があったので
『漢方医術復興の理論』という書籍を読んでいました。
作者は竹山晋一郎先生という、
漢方・鍼灸の臨床家の組織を多くつくられた方で、
現代でも伝統的な鍼灸治療を行っている鍼灸や漢方の先生でしたら
一度は耳にされたことがあるぐらい有名な先生だと思います。
この竹山先生は1900年生まれで、
40代で鍼灸師の免許を取得されたようです。
35歳の頃に森道伯先生という漢方の医師に
助けられたことをきっかけに、
新聞記者の職業を辞め、
東洋医学の道へ転身することを決意され、
「東洋医学が廃れてることはあってはならない」という思いで、
以降、雑誌「東邦医学」の編集者として
東洋医学に注力されていったそうです。
明治政府の日本における医療の変革が
その時代背景にあり、
江戸時代まで漢方が日本の医療の主流でしたが、
オランダ医学が伝わり、その後、
ドイツ医学が日本の医療の主であるとされました。
医師免許取得の試験の内容も、
解剖学や生理学といった
いわゆる西洋医学(現代医学)に変わりました。
そのような時代の中で、
当時の先祖代々からの漢方医や
これから漢方医を目指す多くの人が
この明治政府の変革に異を唱え、
政府に対して反対運動を起こしたことは
想像に難しくないと思います。
竹山先生はこれらの反対運動の中で
全国の漢方医などからの反対の声を
どのようにして明治政府に届けて
反対の声を上げていけば良いのかということなどを、
持ち前の文才を活かして
日々、精力的に活動を行っていたようです。
このような内容が『漢方医術復興の理論』
の中で詳しく書かれています。
興味のある方はぜひご一読ください。