<近日開催予定のイベント情報>
こちらのページに
一般の方向けの講座や学生向け勉強会の予定を
集約しております。ぜひご参照ください。
→イベント情報ページ
どうも、新川です。
こちら「一庫」と書いて
「ひとくら」と読みます。
近くに公園などもあり、
ダムの周りをふらふら歩いても楽しめるスポットで、
緑地公園がある豊中市からも車で40分程の距離にあります。
つい先日まで、
大雨の影響でダム近くの駐車場が閉鎖されており、
解禁日の初日に行ってきました。
一日でも早い復旧をお祈りしております。
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ここからが本篇です。
『温病条辨』巻首 原病篇
の続きを 綴って参ります。
温病条辯
【巻首 原病篇】
「肺熱病者、先淅然厥、起毫毛、悪風寒、舌上黄、身熱。
熱争則喘咳、痛走胸膺背、不得太息、頭痛不堪、汗出而寒。
丙丁甚、庚辛大汗、気逆則丙丁死。
刺手太陰・陽明、出血如大豆、立已」
→
「肺の熱病は、先ず淅然と厥し、毫毛起ち、悪風寒し、舌上黄、身熱す。
熱争えば則ち喘咳、痛みは胸膺背に走り、太息するを得ず、頭痛み堪えず、汗出でて寒ゆ。
丙丁に甚だしく、庚辛に大いに汗し、気逆すれば則ち丙丁に死す。
手太陰・陽明を刺せ。出血すること大豆の如きにて、立ちどころに已む」
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本条は肺の熱病に関してです。
解釈:
・悪風寒
→肺は気を主り皮毛に通じるので、
肺の熱病で肺気が鬱すると、
衛気の疏達が出来なくなって皮毛が温煦をうけられないことで生じる。
・舌上黄
→肺気が鬱して水道が通調せずに湿が停滞し、
熱と結びついて湿熱が上蒸するために起こる。
葉子雨の説
→肺脈は中焦より起こり、胃口を循り、
肺熱は胃に入り、胃熱上昇す。
故に舌黄にして身熱するなり。
・熱争則喘咳、痛走胸膺背、不得太息、頭痛不堪、汗出而寒
→熱勢になると、
肺気が欝して呼吸困難や大きな息ができないなどがみられ、
肺気が上逆すれば咳嗽が生じる。胸や背中は肺の腑であるから、
肺気が欝して邪熱が上逆するため、強い頭痛がみられる。
肺熱が津液を外迫して汗が出るが、
汗が出て衛気が虚すので悪寒がする。
葉子雨の説
→熱は肺臓にて争う。
故に喘咳し太息を得ざるなり。
肺は胸中の気を主り、気傷るるが故に痛み胸背に走るなり。
肺は静粛の令を失し、気は下行せず、三陽の脈上において壅がる。故に頭痛む。
続く
参考文献:
『黄帝内経素問』
『黄帝内経霊枢』
『中国医学の歴史』 東洋学術出版社
『中医臨床のための温病条弁解説』医歯薬出版株式会社
新川