<近日開催予定のイベント>

「素問を読もう!」勉強会のお知らせ
毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。)


どうも、新川です。

この季節になると、
夕方から夜にかけて、
心地良い風を感じながら歩けるので、
ついつい寄り道をしてしまいます。

先日も、三宮院からの帰り道、
元町あたりを散歩してきました。

夜の中華街
夜の中華街

以前、春節祭の時に立ち寄りましたが、
今回は道ばたで体操している方や、
女性同士でお話ししている方、
ランニングしている方など「南京町の日常」が見られました。

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さて、
ここからが本題です。
今回から「図国」篇の続きです。


【図国】

呉子曰、夫道者所以反本復始。
義者所以行事立功。
礼者所以違害就利。
仁者所以保業守成。
若行不合道、挙不合義、而処大居貴、患必及之。
是以聖人綏之以道、理之以義、動之以礼、撫之以仁。
此四徳者、修之則興、廃之則衰。
故成湯討桀、而夏民喜説、周武伐紂、而殷人不非。
挙順天人。故能然矣。

呉子曰いわく、それ道は、本に反り始めに復るゆえんなり。
義は、事を行ない功を立つるゆえんなり。
謀は、害を違け利に就くゆえんなり。
要は、業を保ち成を守るゆえんなり。
もし行ない道に合わず、挙、義に合わずして、大に処り貴に居らば、患い必ずこれに及ぶ。
ここをもって、聖人は、これを綏んずるに道をもってし、これを理むるに義をもってし、これを動かすに礼をもってし、これを撫するに仁をもってす。
この四徳は、これを修むればすなわち興こり、これを廃すればすなわち衰う。
故に、成湯、桀を討ちて、夏の民は喜説し、周武、紂を伐ちて、殷人非とせず。
挙、天人に順したがう。故によく然るなり。


聖人が備えるものとして、
道、義、礼、仁の四徳があげられる。
これらの徳を実行すれば、国家は興隆し、
実行しなければ、国家は滅亡する。

古代の王の権力が移り変わる時のことを例に取り、
天理と人倫にかなう行動が重要と諭されている。

●「四徳」について
四徳というと、
・儒教の「孝・弟・忠・信」
・易経の「元・亨・利・貞」
・書経の「欽・明・文・思」
・礼記の「婦徳・婦言・婦功・婦容」

などがあるが、
呉起が孔子の弟子にあたる「曾子」に師事していたので、
儒教の考え方を帯びてはいるが、
実際に兵法の理論などを読んでいる限りは、
より現実的な観点から物事を見ており、
実際に儒家が目指した徳をもって統治する德治主義とは相反する法治主義の立場をとっていた。
四徳にしても、
国家の運営や、人心掌握する「術」として用いられているように思われる。

続く


参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫

参考サイト:
『呉子副詮』 国文学研究資料館HPより

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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