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ストレス発散に、バッティングセンター!!(笑)

こんにちは、大原です。
前回に続いて
黄帝内経 素問(こうていだいけい そもん)の内容を
みていきたいと思います。

〜Back Number〜
素問 上古天真論(第1)より
1年を健康に過ごすために その1
1年を健康に過ごすために その2
黄帝内経から考える「健康」 その3
黄帝内経から考える「健康」 その4

素問 四気調神大論篇(第2)より
黄帝内経から考える「健康」 その5
黄帝内経から考える「健康」 その6
黄帝内経から考える「健康」 その7
黄帝内経から考える「健康」 その8


今回から、素問の生気通天論篇(第3)の内容になります。

ここまでの素問の内容は、
人の養生の重要さや
季節ごとの特徴・その中での養生の方法について書かれていました。
さて、今回の生気通天論篇(第3)では、今までの内容を踏まえ、
人と自然との関係について主に書かれています。
はじめの方の内容をみてみましょう。

<原文>
蒼天之氣、清浄則志意治。
順之、則陽氣固。
雖有賊邪、弗能害也。此因時之序。
故聖人傳精神、服天氣、而通神明。

<読み>
蒼天(そうてん)の氣、清浄なればすなわち志意治(おさ)まる。
これに順なればすなわち陽氣(ようき)固し。
賊邪ありといえども、害することあたわざるなり。
これ時の序によるなり。
故に聖人は精神を傳(でん)し、天氣を服して神明に通じるなり。

はじめに
蒼天(そうてん)とありますが、
これは青い空を意味します。
この青空の気が清く静かなら
志意治まる」=人の意志は乱れず正常である
となると書かれています。
すなわちここでは、自然界と人との関係が書かれ、
自然界が平穏であれば人も平穏であるこということです。

続いて
これに順なればすなわち陽氣(ようき)固し。
賊邪ありといえども、害することあたわざるなり。
とあり、意味としては
人の意志が乱れなければ、
陽気(ようき:身体を温め、外から身体を保護する作用がある)はしっかりと働き、
身体を侵害する天候などがあっても害されることは無い。
となります。

この「陽気」とは、ここでは
身体を外から守る抵抗力のようなイメージで良いと思います。
人の精神面と、体の抵抗力との関係について、
一般的にはつながりが無いように思われるかも知れませんが
古人はこれらの関係性を重視していたようですね。

精神的に疲れたり落ち込んでいるときなどは、
風邪をひきやすくなったり
体調を崩しやすくなったりしますが、
これはこの内容と合致しているような気もします。

また、よく「馬鹿は風邪ひかない」などと言いますが、
これは
「愚かな者は何も考えずにのんびりと生活するため、
体調を崩すことがない」などと解釈されたりするようです。
すなわちこの「馬鹿」とは
精神的に落ち込んだりしない人」とも
解釈できるのではないでしょうか。

人の身体を守る「陽気とは何か」について、
さらにこのあと説かれていきます。

続きます。


参考文献
『黄帝内経 素問』 東洋学術出版社

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