<近日開催予定のイベント>
「素問を読もう!」勉強会のお知らせ
毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。)
どうも、新川です。
今回は湧泉穴を解説致します。
※経穴の効能に関しては、あえて言及せず、
ここではなぜそのツボがその名称になったのかなどをお伝えしたいと思います。
【湧泉(足の太陰腎経)】
●いずみわく
昔、「押せば命の泉わく〜」というキャッチフレーズがあったように、
まさしくなにかが湧き出てきそうなお名前の経穴です。
湧泉穴は、少々変わった場所にありまして、
正経の中では唯一、足の裏にございます。
ちなみに奇経ですと、
踵寄りに位置する「失眠」などがありますね。
●「湧」の意味
ではいつものように、
意味を見てみましょう。
形声
音符勇、つきでる意→衝
①わく
②さかんにおこる
③はく(吐)
●「泉」の意味
象形
もと、岩石のあいだから水のしたたり落ちているさまにかたどり、
「いずみ」の意を表す。
①いずみ(いづみ) 地中からわき出る水。
②みなもと。水源。
③たき(滝)。瀑布
④地下「黄泉」
⑤ぜに。貨幣
主に、「水」に関係する意味が連なります。
そのなかでも少し異質なのが、地下の意味でしょうか。
鍼灸甲乙経には、
湧泉の別名として「地衝」があげられており、
「地からつきでてくる」というイメージがございます。
ちなみに「湧泉」という熟語自体には、
〔後漢・馬援伝〕に「謀如湧泉」という記載があり、
『わき出るいずみ』を指します。
参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 中巻—現代語訳』
『黄帝内経素問 下巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『鍼灸医学事典』 医道の日本社
『新字源』 角川書店
『図説 漢字の成り立ち事典』 教育出版
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。