<近日開催予定のイベント>

「素問を読もう!」勉強会のお知らせ
毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。)


どうも、新川です。

今回で孫子のシリーズは完結となります。
孫子以外にも、
同時代に活躍している人物は数多く、
いわゆる中国における「春秋戦国時代」の物語も数多く世に出ております。
そんな中、「春秋五覇」といわれる人物の中で、
重耳(こちらは人名です、後の晋の文公ですね)の物語を読み進めております。

重耳 講談社
重耳 講談社

著者は宮城谷昌光さん。
この方の著作の魅力は、その人物のルーツから話は始まることで、
物語の厚みをもたらします。
また、人物の心理描写も事細かに描かれているので、
ついつい感情移入してしまいます。

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さて、
ここからが本題です。
今回から「用間」篇の続きです。
前回の記事はこちらです↓
【兵法】孫子 用間篇 其ノ一


【用間】

故用間有五。
有郷間、有内間、有反間、有死間、有生間。
五間倶起、莫知其道、是為神紀。人君之宝也。

故に間を用うるに五あり。
郷間あり、内間あり、反間あり、死間あり、生間あり。
五間倶に起こりて、その道を知ることなき、これを神紀となす。人君の宝なり。


重要な情報を得るには、
間者の使い方が肝要である。
間者には五種類あり、これらを敵に気づかれず使いこなすことは、
君主たる者の宝とすべき奥義である。

五種類の間者
「郷間」:敵国の住民を使って情報を得る
「内間」:敵国の役人を使って情報を得る
「反間」:敵の間者を手なずけ、こちらの間者とする
「死間」:死を覚悟のうえで敵国に潜入する
「生間」:敵国から生還し、報告をもたらす

さらに以下の節が続く

非微妙不能得間之実。
微哉微哉、無所不用間也。

微妙にあらざれば間の実を得ること能わず。
微なるかな微なるかな、間を用いざるところなきなり。


間者を運用するには、
きめ細やかさがなければ成立しない。
きめ細かく、とにかくこの一点が重要である。
どんな些細なことがらをも、
情報網から漏らさず、気づけなければならない。


参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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