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「素問を読もう!」勉強会のお知らせ
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ここ数日の陽気で一気に開花しました(近所の公園にて)

こんにちは、大原です。
前回に続いて
黄帝内経 素問(こうていだいけい そもん)の内容を
みていきたいと思います。

〜Back Number〜
素問 上古天真論(第1)より
1年を健康に過ごすために その1
1年を健康に過ごすために その2
黄帝内経から考える「健康」 その3
黄帝内経から考える「健康」 その4

素問 四気調神大論篇(第2)より
黄帝内経から考える「健康」 その5
黄帝内経から考える「健康」 その6
黄帝内経から考える「健康」 その7


前回は、春の季節における心の持ち方、
過ごし方についての記述をみていきました。
春の季節の特性である「生」を養うようにしないと、
次の夏に調子を崩してしまうという内容でした。

なぜ季節に沿った過ごし方をしないといけないのか、
そもそも季節とは何か、今回の内容では、
そのヒントが書かれていると思います。
みていきましょう。

素問 四気調神大論篇(第2) 前回の続きから
<原文>
天気清浄光明者也。蔵徳不止。故不下也。
天明則日月不明、邪害空竅、
陽気者閉塞、地気者冒明。

読み方ですが、
天気は清浄光明なる者なり。徳を蔵してやまず。ゆえに下らずなり。
天、明らかなればすなわち日月明(めい)ならず、
邪、空竅(くうきょう)を害し、
陽気なる者は閉塞し、地気なる者は冒明(ぼうめい)す。」となります。

その意味としては
天気(=「気候を生み出す大もと、天から降り注ぐ力」というような意味合いです)
清く静かに光り輝くものである。
天気は、徳(=「自然の気候に含まれている、万物を育む作用を促進する力」)
内に納めて、自らはその光明をあらわさないが、その運行は休まない。
そのため、天気というのは下ることがないのである。
もし、天の気が内に納まらずその光明をあらわにすれば、
太陽や月は明るさを失う。
そこを邪気が害して(→異常気象など、正常でない気候・気象のことだと思います)
陽気(=「天気」)は閉塞し、
地気(=「地上」「地上の気」(天気を受けて発動する地上の作用・天候)は明るさを失う。
となると思います。

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春夏秋冬の季節は、ここでは、「天気」が
その正常な運行によって生み出されるものである
と書かれています。
すなわち、季節を生みだす「天気」という概念が説かれています。

この季節ごとの特性を生みだす「天気」が
正常な運行を妨げられると
異常な状態、すなわち異常気象などが現れると記されています。

この次の内容では、
その気候・気象に沿った生活をしないと
体調を崩してしまうことについて、
「天気」の観点から触れられています。

少し抽象的な記述が増えてきますが、
気候や気象がどのように現れるのかについての
古人の考え方の一端が分かる内容です。
そのニュアンスを汲み取ってみるのも面白いかと思います。

続きます。


参考文献
『黄帝内経 素問』 東洋学術出版社

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