<近日開催予定のイベント>
「素問を読もう!」勉強会のお知らせ
毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜 (途中からの参加も可能です。)
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素問 上古天真論(第1)より
1年を健康に過ごすために その1)
1年を健康に過ごすために その2)
黄帝内経から考える「健康」 その3)
黄帝内経から考える「健康」 その4)
素問 四気調神大論篇(第2)より
黄帝内経から考える「健康」 その5)
黄帝内経から考える「健康」 その6)
こんにちは、大原です。前回の続きです。
前回は、素問 四気調神大論篇(第2)の内容から
睡眠について考えていきました。
黄帝内経から考える「健康」 その6)
今回はその続きです。
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(原文 前回の続きから)
生而勿殺、予而勿奪、賞而勿罰。
此春氣之應、養生之道也。
逆之則傷肝、夏為寒変、奉長者少。
(読み)
生かして殺すなかれ、予(あた)えて奪うなかれ、賞して罰するなかれ。
これ春気の応(おう)、養生の道なり。
これに逆らえばすなわ肝を傷り、夏に寒変をなし、長に奉ずる者少なし。
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冬の間、地面の下で
じっとしていた植物が春になると芽を出し、
眠っていた動物もその姿を表してきます。
自然界の生物が目に見えるかたちで存在するようになり、
これを春の特徴として「生」という字をあてています。
そのような季節の特徴から、
春は何か新しいことを始めたりするには
丁度良い季節であるといえるかも知れません。
反対に、「生」の反対の意味として「殺」という字が
出てきています。
「殺」とは、命を奪うという意味だけでなく
「なくす」という意味があるようです。
春は「生かして殺すなかれ」すなわち
存在や成長、発達という、物事が新しく生みだされる方向に
考えていくことが、春の季節の心構えとして重要で、
これを「生」の季節を養う「養生」の道であると
説かれています。
(ちなみに、この養生の考え方に逆らえば、
次の季節である夏に
調子を崩すと最後に記されています。)
春の季節の「新しく生みだされる」という特性から、
今何か新しいことをやってみたいという方、
ぜひ始めてみてはいかがでしょうか。
春の季節が何か良い後押しをしてくれるかも知れません。
参考文献
『黄帝内経 素問』 東洋学術出版社