下積み修行中の木村さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


痛経(月経痛)

痛経(月経痛)は、月経期または、
その前後に現れる周期性の下腹部の疼痛であり、
場合によってはその痛みが腰骶にまで及んだり、
激しい痛みとなって、意識を失う事もあります。
伝統的に痛経という名称は病名としても使われます。
本性は若い女性によく診られる症状であります。
多くは、精神的なストレス・不規則な生活・六淫等によって起こり、
病医は衝任・胞宮にあり、病変は気血の失調にあります。
また、その他の臓腑とも密接に関係があります。
月経痛は、邪気の性質や正気の盛衰の違い、
月経痛の発生する時期・性質・部位・疼痛の程度や、
月経の周期・量・色・質、及び随伴する症状・舌脈の状態等にもとづき、
不通則痛[気血など鬱滞によって現れる痛み]実証であるのか、
または不栄則痛[失養から現れる痛み]虚証であるのかを弁証します。

実証の月経痛は、

①気滞血瘀証
②寒湿凝滞証
③湿熱下注証

の3証が、臨床でよくみられます。
3者は、ともに経期前および経期中に下腹部の疼痛が現れ、
その疼痛は拒按であり、
経期がおわれば痛みが緩和されるという特徴があります。
ただし、以下のような違いがあります。

①気滞血瘀証
主に肝の気滞によって起こります。
肝気が停滞する原因は主としては情緒不安定
(ストレス、憂鬱、イライラ、怒りっぽい)にあります。
疼痛脹痛もしくは刺痛であり、胸・乳房が張ることもあります。
さらに、経血量が少なく、経血の排泄がスムーズでなく、
経血の色が紫っぽく、血塊も見られます。
血塊が排泄されれば疼痛が軽減し、
舌質紫暗まあたは瘀班瘀点が見られ、
脈弦または弦滑、などの特徴が現れます。

治療には理気活血、化瘀止痛を用います。

②寒湿凝滞証
陽気が不振で、寒邪が侵入すれば、肺・脾・腎3蔵の
機能が失調し三焦の気化機能が
働かなくなる事により、水穀が精微に変わらず、
津液は正常に循環せず、体内に滞留します。
疼痛は冷痛であり、温めると痛みが軽減し、
経血量は少なく、色は黒っぽく血塊が見られます。
さらに、畏寒・四肢の冷え・全身の疼痛・
舌苔白膩・脈沈緊などの特徴が現れます。

治療には、散寒除湿・化瘀止痛を用います。

③湿熱下注証
大腸の伝導機能と膀胱の気化機能の障害により生じる証候です。
湿熱の外邪を感受し、それが大腸や膀胱に下注して
起こる場合が多く実熱証に属しています。
疼痛は灼熱痛であり、腰骶部にも脹痛が現れます。
また、普段から少腹部に痛みが現れることもあり、
黄色く粘り気がある匂いの強い帯下があり、
月経期に疼痛がひどくなります。
さらに、経血の色は暗い赤であり、
質はこく血塊も見られます。
場合によっては微熱が出ることもあり、
小便短黄色・舌質紅・舌苔黄膩・脈弦数または濡数などの
症状の特徴があります。

治療には清熱除湿・化瘀止痛を用います。

次回は虚証の月経痛について記載致します。


参考文献:
『[実践講座]中医弁証』
『中医学弁証』
『いかに弁証論治するか』 東洋学術出版社
木村

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