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どうも、新川です。

瀬戸内の夕暮れ 
瀬戸内の夕暮れ

フェリーから見た、瀬戸内の風景です。
風を感じたいがために外のデッキにいると
少々冷えました苦笑
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さて、
ここからが本題です。
今回から「九地」篇が始まります。


【九地】

孫子曰、用兵之法、
有散地、有軽地、有争地、有交地、有衢地、有重地、有圮地、有囲地、有死地。

孫子曰く、兵を用いるの法は、
散地あり、軽地あり、争地あり、交地あり、衢地くちあり、重地あり、圮地ひちあり、囲地あり、死地あり。

→戦地の性質に応じた戦い方がある。
孫子は九つに分類し、対応策を提示した。

散地:自国内で戦う場合。
軽地:他国に攻め入り、深く侵入しない場合。
争地:敵味方双方いずれにとっても、獲得すれば有利となる土地。
交地:敵味方ともたやすく達することができる土地。
衢地:数カ国の勢力が浸透しあい、最初にここをおさえたものが、諸国の衆望を集めうる場合。
重地:他国に深く攻め込み、敵の拠点たる諸都市にかこまれて戦う場合。
圮地:山林、高山、湿地帯など、行軍が困難な土地。
囲地:入る道はせまく、引きあげるには遠く回り道をしなければならない不便な土地。
死地:速戦即決が不可欠である場合。

特に「散地」ついては、

是故散地則無戦。
この故に散地にはすなわち戦うことなかれ。

とあり、
散地において「戦う事なかれ」という解釈には、
様々な意見が出されてきた。

江戸時代の兵法家、
山鹿素行によると、
「散地ハ人心散シヤスキガユエニ、不可戦也」
とあり、
さらに
「心ハ散地二ヲイテ戦フトキハ、士卒ノ志ヲ一致セシムルニアル也、
士卒散亂スルノユエンヲ知トキハ、
自一其志ノ道可明也、
或ハ士卒妻子ヲ思フ心アランニハ、妻子ノ安堵ヲ示シ、
家路二心ノヒカレザルガ如ク、
カ子テ下知アルベシ、或ハ我城地ヲ去ルコト彼ガ往返不可叶計進行テ、
士卒ノ心ヲ一二ナスノ術ヲ用ユル、皆是一其志也、将字有欲義下同」
→妻子のことをいつも思い、
戦に集中できないことが散地の特徴であるから、
志を一つにして、戦に臨むべきだと主張している。

次回へ続く


参考文献:
『孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略 』 徳間書店
『孫子・呉子』 プレジデント社
『老子』 岩波文庫

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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