こんにちは、大原です。
まだまだお正月気分が抜けないかも知れませんが、
いかがお過ごしでしょうか?
前回は、黄帝内経『素問』の最初の篇である
上古天真論の最初の部分から、
健康に過ごすにはどのようにすれば良いかを考えていきました。
今回は、その続きになります。
(前回の記事→ リンク「1年を健康に過ごすために その1」)
黄帝内経 素問 上古天真論(第1)より
『夫上古聖人之教下也、皆謂之虚邪賊風、避之有時。
(それ、上古の聖人の下に教えるや、皆言う、虚邪賊風、これを避くるに時あり。)
恬澹虚無、真気従之、精神内守、病安従来。
(恬澹虚無なれば、真気これに従い、精神内に守る、病いずくんぞ従いこらんや、と。)』
内容は、
「大昔の、道理をわきまえていた人は、人々を教え導くにあたって
『虚邪賊風(きょじゃぞくふう)』の吹くタイミングを知ってこれを避け、
『恬澹虚無(てんたんきょむ)』の境地になれば、
『真気』が調和し精神も内を守ることになるので、
どうして病に侵されることがあるだろうか。』
となります。
いくつか大事なキーワードが出てきていますので
みていきたいと思います。
『虚邪賊風(きょじゃぞくふう)』
いろいろな病の源となる風のこと。
これはおそらく季節外れの風をいうと思います。
例えば、日本の冬は、季節のあった風は
北からの風となりますが(←これを正風といいます)、
異常気象で南からの温かい風が吹いたりすると、
これが虚邪賊風となると思います。
(これを邪風(じゃふう)といいます。)
『恬澹虚無(てんたんきょむ)』
心にわだかまりが無いことをいいますが、
これは二つの言葉が合体した言葉のようです。
・『恬澹』・・・のどかで静かなことをいう。
・『虚無』・・・貪り求めたりよこしまな考えが無く、物の得失で心をわずらわせたりしないことをいう。
まとめると、
「心を静かにして、むやみやたらな欲望を起こさなければ」となると思います。
『真気(しんき)』
全身を満たして養う気で、人体の生命活動の原動力であり、
人体の各種機能活動や、病の抵抗力と直接関係するもの
と辞典に書かれています。
なんだか難しいですね。。
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参考までに、真気や邪風についての説明が
『黄帝内経 霊枢 刺節真邪篇 (第75)』にあります。
興味のある方はご一読ください。
『真氣者、所受於天與穀氣并而充身也。』
(真気なる者、天より受け、穀気と併合して身体を充たすものである。)
続きは以下のようになります。説明などは割愛させて頂きます。
『正氣者、正風也。從一方來 非實風 又非虚風也。
邪氣者、虚風之賊傷人也。其中人也深 不能自去。
正風者、其中人也。淺合而自去 其氣來柔弱 不能勝眞氣 故自去。』
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全身を養う真気を守るために、
虚邪賊風を避け、恬澹虚無の境地になることが
大事だということなのですね!
(ちょっと強引にまとめてみました笑)
続きます。