水仙 花
水仙 花

「其のにほひ 桃より白し 水仙花」
                    松尾 芭蕉

下野です。
当院のブログで傷寒論や万病回春等で
方剤やその生薬の記事がありますが、
その内容は専門的なものになります。
なので、もう少し身近に
「あ、これも生薬なのか」と知ってもらえればと思い、
一般の方向けに記事を書いてみようと思います。

第一回目は水仙です。
水仙は
ヒガンバナ科スイセン属の植物で、
雪の中でも春を告げるということから、
別名「雪中花」とも言われる冬の植物です。
(そろそろ見れるかなと思っていたのですが、画像のようにまだまだでした(^^;))

水仙は地中海沿岸が原産で、
平安時代に日本へ渡来し、
英名はギリシャ神話より
ナルシストの由来となった「ナルシス」となりました。
日本名は漢名(中国)の
「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水」
という古典の言葉が由来と言われています。
それだけ美しいとされていました。

ただしこの水仙ですが、
球根部に毒があり、
間違って服用すると下痢や嘔吐、昏睡、最悪死に至るものとなります。

水仙 葉
水仙 葉

画像のようにニラに似ており、
ここ1~2年の間に誤食する人が多いとニュースになっていましたね。

ただこの根は
乳腺炎や腫れ物、肩凝り等に良いとされ、外用薬として使用されていたようです。
また花の部分は、
血の流れをよくする作用があり、
東洋医学では月経不順や生理痛に使用しています。

ただし、
絶対に専門的知識がないと出来ないことなので、
一般の方々が勝手に使用することはやめてください。


<参考文献>
『薬用植物辞典』 NTS
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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