こんにちは、為沢です。
前回お話しした経絡(けいらく)経穴(つぼ)の続きです。
経絡というルートは全身をくまなく流れているのですが、
では、どこから経絡というものは発しているのでしょうか?
それは体の中にある「臓腑」から発信しているものと考えられております。
体の中にある臓腑が、
木で例えると根っこにあたり、
体の外を通っている経絡は、枝葉にあたります。
植物を育てても、枝葉の調子を見て
何か元気ないなと思うことがあると、
根っこの部分で問題があったりします。
水をあげないともちろん枝葉は弱っていきますし、
水をあげ過ぎても根腐れし枝葉が弱ってしまうように
臓腑が病むと経絡に反映します。
逆に、根っこからではなく、
外気の冷えで弱ってしまう植物や
熱気や乾燥、湿気などで弱ってしまう植物などもあります。
これは経絡が病むことで
臓腑にも影響することを意味します。
私たちが経絡を切経(せっけい・触って診ること)してますが、
あれは外(経絡)を診て中(臓腑)の状態を診ているものと解釈して下さい。
臓腑の状態は経絡や経穴に出ますので、触ると大体分かります。
よく「軽く触って分かるのですか?」と質問を受けます。
体表に於いて経絡は色んな情報を示してくれます。
汗がじんわりかいてあったり、乾燥していたり、
緊張していたり、弛緩していたり、
部分的に熱くなっていたり、逆に冷えていたり…他。
巷ではグイグイ強く触るやり方もありますが、
強く押しつぶしてしまうと、
体表を流れるそれらの情報を潰してしまい、
繊細な情報をキャッチすることができません。
切経においては、繊細に情報が潰れないように
触れることがとても重要だと考えております。
少し脱線しましたが、
今回は臓腑と経絡の関係性についての概要を説明させて頂きました。