こんにちは盧です。
山極寿一さんというゴリラの研究で
有名な方の本を最近読みました。
山極さんのゴリラ愛のすさまじさもさることながら
「物を分け合う・共有する」という文化がゴリラにはあるらしく
そこから人が学ぶ事も多いように思いました。
今度、動物園に行ったらゴリラを見る目が変わりそうです。笑
さて今回は、同じく清代の名医をご紹介します。
張 璐(ちょう ろ)は字を路玉といい、
自らを石頑と号した。
蘇州出身の清代における名医である。
張璐は若い頃より『黄帝内経』や『傷寒論・金匱要略』
といった伝統医学の源流を深く研究していた。
彼は当時流行していた金元時代の
比較的新しい伝統医学の流れに批判的であり、
特に『金匱要略』や『千金方』などの
雑病に関しての造詣が深かったと言われている。
また特に中国の医学史においては
『千金方』を注釈した唯一の医家として有名である。(『千金方衍義』)
(『千金方』は名著の誉れが高いだけに注釈書が
ほとんどないのは意外でした。)
代表作『張氏医通』は
彼の亡くなる五年前に
六十年の歳月を費やした、全十六巻・七十万字にのぼる著作で
校閲した人は六十人あまりに達したと言われている。
その内容は五百あまりの病証の病因病機(病のしくみ)および
その治療法が説明された大型臨床証治全書である。
(本当に昔の人の良いものを作ろうという気概には恐れ入ります。
まさに人生をかけた一冊といったところでしょうか)
六十年の歳月を費やした著書を刊行するにあたり彼はこう述べている。
「見聞を広めたうえで、むしろ博学から簡要へと戻るため、
先賢達の議論を一同に集め、あらゆる疾病の共通点を
後世の医学を志す者達へ提示するのである。
そのため、名誉や利益を追求する者達を離反させることとなった。
しかしそれは大した問題ではない。」
つづく