この傷寒論のシリーズは、
当院の修行生によって毎週、水曜日の早朝に開かれる、
自主的な勉強会におけるメモ・備忘録となります。
古典の専門家によるものではなく、
一から学ぶ者の新鮮な目線を共有出来れば幸いに思います。


9/13(水)
太陽病中篇より

(121条)
太陽病吐之、但太陽病、当悪寒、今反不悪寒、不欲近衣、此為吐之内煩也。

前条に続いて、太陽病に対して吐法を用いた場合である。
太陽病は悪寒の症状があるはずであるが
今は悪寒せず、衣服を近づける事を欲さず、
」をなし、「内煩」となるという内容である。

太陽病に対して吐法を用い、
悪寒がしなくなったことから、表寒は無くなったと考える。
ここで表寒が内陥していたとしたら、
何らかの裏証の記述があってもおかしくない。

衣服も欲さず、内煩すなわち心煩の症状が出ることから
津液不足であり虚熱が生じているものと思われる。
吐法によって陰液が傷つけられたとみるのが自然だろう。

内煩とは心煩のことで、
症状が軽い場合には、治療は何もしなくても良い。
普段の食事などで陰液が補われ、癒えるためである。
症状が重い場合には、
益気生津・清熱の作用のある竹葉石膏湯を用いて
治療をするのが良いとされている。
(医宗金鑑より)

(続く)


参加者:下野、新川、大原、盧

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