リウマチがひどく
車椅子でしたが、歩けるようになりました。
この舌は大分良くなった状態です。
虚実錯雑で
元来大変イラちな方です。
根本に腎の気虚があるものの
肝火がきつく内熱が勝るとともに
舌は紅く染まっていき 紅→コウと変化して行きます。
これをきちんと治療していくと、
今度は根に正気の弱りもある為、
色あせたような色に変わり、一見淡紅と見間違う
舌色になります。
しかし、これは紅が腎気虚で色褪せたものです。
また、、
両舌辺にはハゲがあり、
虚実錯雑が長年に及び、
少陽位で邪と正のせめぎ合いがあったという歴史を物語っています。
まるで境界を設定したかのように
舌辺は苔を含む他の状態とを隔てておりました。
まだ名残がりありますが、
大分良くなりましたね。
苔も肝火が強くなればなるほど
分厚くなり、
やがて黄色を呈し、さらに焦黄苔となるわけです。
最初の方はこの焦黄苔と黄苔とのせめぎ合いで
いまでこそ黄苔は減って参りました。
腹診はすごいです。
胃土から心下にかけて深い場所にまるで岩のような邪が沈んで存在し、
胃土の中心、臍の中心の底でダンゴのようにまとまります。
そして関元は虚し、裏に邪のある場所の表在は虚軟になっているわけです。
これが、
好転してきて だんごが小さくなり、同時に表に上がってきます。
比例して表在の虚軟は締まり、
虚実錯雑が癒え、少陽に平穏が訪れると肝の相火が浮いてきて
埋まってくるんですね。
施術は奇經と正経を使い分けて行かなければ対処出来ません。
肝火があるからと、
肝火を写すのは良いとして、
素体を考え、単純に滋陰してはなりません。
陰火が上昇します。
久病で気虚から気陰両虚の段階にあるので
気虚を補い優しく残った火を消してやるのです。
追って公開していきます。
一人の患者様を診るのにも
過去 現在 未来の歴史があり
施術にもまたストーリーが存在します。
このかたは、待合室で5分も待たせようなら、
怒り、沸騰されるような方ですが、
歩けない頃を考えると 内心それさえも微笑ましく思えます。
(御本人は本気で怒っておりますが。)
林