こんにちは、新川です。
最近、難波や梅田の
大型書店に立ち寄る事が多くあります。
鍼灸関係以外の書物も積極的に
手を出すようにしておりますが、
先日思わぬものを手に取ってしまいました。

シブすぎ技術に男泣き! シブすぎ技術に男泣き!
(2010/01/20)
見ル野 栄司

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基本的にマンガなんですけどね、
作者の方を始め、技術系職人さんの
こだわりがおもしろおかしく
描かれております。
気が付いたら30分ほどで
読み切ってしまいました。
(※立ち読みです、作者さん・本屋さんすいません(汗))

閑話休題、
今回は小柴胡湯についてです。


小柴胡湯
巷では、
肝臓の病に効く! 
などのふれこみがよくされております。
本剤は、
少陽病に対して
効果を発揮し、
少陽とは、
手の三焦経、足の胆経を指し
背部を走行する太陽経
腹部を走行する陽明経
真ん中(中間、間、横)
を支配しております。
少陽病とは・・・
邪気と正気が
内(陽明経)と外(太陽経)の間で争い、
膠着してその中間点を塞いでいること
が挙げられ、
寒熱往来、胸脇苦満、嘿嘿(モクモク)トシテ
飲食ヲ欲セズ、心煩喜嘔
(傷寒論より抜粋)
という基本症状が出現しますが、
臨床的には、症状だけで判別するのは
誤診の恐れがありますので、
やはり
舌診、脈診、腹診などの
情報が重要となり
脈弦などはその最たるものといえます。
実際には、はっきりした弦というよりも、
緩さなどは感じない実しているな
という反応が多く出るように思われます。

少陽病は、
正気と邪気が、少陽にて戦っている状態に有り
状態としては不安定なので
さらにそこから証が変化する事が考えれます。
少陽という場所は、表裏上下に
つながる中途半端な位置にあり、
すなわち
どこにでもつながっている
ということでもあるのです。
実際、
傷寒論の条文九六
小柴胡湯の紹介のあとに
『若シ胸中煩シテ嘔セザル者ハ
半夏人参ヲ去リ栝楼実一枚ヲ加ウ。若シ・・・』
※栝楼(カロ)とはウリ科の植物で清熱化痰などに働く
と加減法がズラリと列挙されております。
[組成]
柴胡、黄芩、人参
半夏、炙甘草、生姜、大棗
             新川


参考文献:
中医臨床のための方剤学:(医歯薬出版株式会社)
中医臨床のための中薬学:(医歯薬出版株式会社)
臨床経穴学:(東洋学術出版社)
傷寒論を読もう:(東洋学術出版社)
中医基本用語辞典:(東洋学術出版社)
臓腑経絡学:(アルテミシア)

2 コメント

  1. 元々漢方とは証に応じて微妙に生薬を加えたり減らしたりするものなのですね。カレーのスパイスのようです。現在は基本となる配合を変えるのは珍しくなったのだろうか。

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