こんにちは、為沢です。
最近随分涼しくなってきましたね。
体調を崩し易い時期ですので、
体調管理には気を付けて下さいね。
今回は足陽明胃経の
承泣(しょうきゅう)
四白(しはく)
巨髎(こりょう)
地倉(ちそう)
を御紹介致します。


足陽明胃経
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承泣(しょうきゅう)
真っ直ぐに座り、両目を直視し、瞳孔の下7分
眼球と眼窩下縁の間に取ります。
臨床的にはあまり使用はしませんが
眼の下のクマとして出て来る場所なので
望診で注意して診る経穴です。
クマの原因として
胃経の発端となる経穴ですので
直接胃と関係ある場合や、
他の五臓六腑による原因で
結果として眼窩に出ている可能性も考えられます。
なので、
「胃経にある症状=胃の症状」
と考えるのは安易ですので御注意を。
四白(しはく)
承泣の下3分、瞳孔の下1寸に取ります。
望診としては、ここも承泣と同様の診方をします。
この辺りの症状では、痙攣もよく見受けられ、
痙攣は内風によるものと東洋医学では診立てます。
震えは風が吹き付けて起こるものと考えますので
どこからくる風かが重要になって参ります。
巨髎(こりょう)
鼻孔の外8分、瞳孔線上に取ります。
脾胃の湿痰邪による耳の閉塞感が出ている患者さまで
巨髎の奥あたりから、ネバネバした粘液性の水が
流れる得気を感じる方がおり、
水が抜けると耳の閉塞感も抜けていらっしゃいました。
よく脾胃が動き、
巨髎付近の湿痰が流れたのでしょう。
大変参考になりました。
この症例の他にも、巨髎付近は湿痰が絡むことがよく見受けられ、
個人的には、湿痰が停滞し易い箇所かと思います。
地倉(ちそう)
口角の外4分に取ります。
口角の枯れや、腫れの症状は
比較的、脾胃からきていることが多いです。
巨髎や地倉は顔面痙攣などの症状がよく見受けられ、
引きつりなどがある場合は、
どこに引っ張るかなども重要になって参ります。

学生さんのために

本日、紹介した経穴は
使用機会は少ないですが
望診や症状などでよく注意して診る箇所です。
とくに顔の望診は
気色を診るので
経絡経穴として診ることも大事ですが
気色診もできるように勉強して下さい。


参考文献:
『針灸学[経穴篇]』 
『臨床経穴学』 東洋学術出版社
『東洋医学講座 第六巻 取穴篇』自然社
『藤本蓮風 経穴解説』メディカルユーコン       
『兪穴学』 たにぐち書店
『経絡経穴概論』 医道の日本社
 為沢

1コメント

  1. 新しい美容のアプローチとして、資生堂さんが、
    中医学を取り入れられていますが、その美容法の中で、
    「四白」と「地倉」を美肌(ハリ)にきくツボとして紹介
    されていましたよ。「四白」と「地倉」って魅力的なツボですね!
    他にも色々美肌ツボが紹介されてましたけど本当かな?
    先生ぜひ検証してみてください。下記サイトです。
    http://www.shiseido.co.jp/snd/brand/index.htm

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