こんにちは、スタッフの為沢です。
暑い日が続きますね。
梅雨はもう明けたのでしょうか?
大腸経の経穴解説は今回で終了します。
まだまだ未熟な解説ですが
お付き合い下さい。
では、手陽明大腸経の
・天鼎(てんてい)
・扶突(ふとつ)
・禾髎(かりょう)
・迎香(げいこう)
を御紹介致します。
手陽明大腸経
天鼎(てんてい)
別名を天頂という。
取穴の仕方は…
●扶突
●天鼎
■胸鎖乳突筋
真っ直ぐに椅子に座り、
やや顔をあげ●扶突(ふとつ)の後下1寸。
胸鎖乳突筋の後縁に取る。●が天鼎です。
この辺りは、色んな流注がありますので
診断点として用いるのも難しいところです。
配穴例として、
失音囁嚅(しつおんちょうじゅ)
「邪が喉に入り、声が出なくなったもの。
何か言葉を発しようとしても、うまく音にならないもの。」
また、喉痺に効果があり、
天鼎は咽喉に近接し、
患部の局所取穴であります。
作用が清肺気・利咽喉・消腫止痛で
大腸・肺気を促して通用させます。
天鼎の他は、間使も効果的と文献に記されおります。
(間使の解説は後日になります)
学生さんは天窓(てんよう)や天容(てんよう)と
間違えないよう覚えて下さい。
扶突(ふとつ)
別名、水穴。
扶突は人迎穴の後方で、胸鎖乳突筋の前縁にあたります。
上の図で●が扶突です。
禾髎(かりょう)
長頻・長髎・長頬・長䪼などの別名があります。
局部の経気を疏調し行気を開竅するだけでなく
陽明経の邪熱からくる衄血に効果を発揮します。
衄血がよく出る方は
邪熱が籠り易い方が多いです。
衄血=陽明経の邪熱だけとは限らず
肝火などでも有り得ますので
弁証論治を怠らないで下さい。
迎香(げいこう)
手・足陽明経の会穴であり、
鼻翼の横5寸にあり、
通鼻竅・散風邪・清肺泄火などの作用があり、
肺気をよく促す効果があります。
迎香に湿疹ができると仰る患者さまが
いらっしゃいましたが、
問診すると、毎日お酒が続いており
大腸に負担がかかっているものと見受けらました。
このように経絡や経穴上に症状が現れているのにも
訳があります。
学生の方は、単純に経絡経穴を覚えるだけではなく、
その経絡経穴の意味を覚えて頂きたいです。
参考文献:
『針灸学[経穴篇]』
『臨床経穴学』 東洋学術出版社
『東洋医学講座 第六巻 取穴篇』自然社
『藤本蓮風 経穴解説』メディカルユーコン
『兪穴学』 たにぐち書店
『経絡経穴概論』 医道の日本社
為沢