お久しぶりです。
一鍼堂スタッフの為沢です。
最近、湿気が籠ってきましたね。
梅雨入りしそうな気配でございます。
湿邪に御注意を。
受付日誌にも書いてありますが
一部の竹がとても元気に伸びに伸びて、
どうなってしまうのか心配しております。
良かったら見に来て下さい♪
はい。
今回は手陽明大腸経の
・肘髎(ちゅうりょう)
・手五里(てごり)
・臂臑(ひじゅ)
・肩髃(けんぐう)
・巨骨(ここつ)
を御紹介致します。
手陽明大腸経
肘髎(ちゅうりょう)
肘髎は曲池の外側上方1寸で、
上腕骨外側上顆の上縁にあります。
スポーツでしたら、テニスのバックハンドでよく痛める箇所ですね。
気の歪みから痛める方も多いですが、
原因として
肝鬱(肝気の鬱滞)や飲食の不摂生が土台としてあり、
スポーツをきっかけに痛める方も多いです。
あくまで「きっかけ」と「原因」とは違うものなので
御注意して下さい。
この場合、肘髎に直接施術することは少なく
原因を探り、御体に合わせた施術穴を探します。
手五里(てごり)
こちらも施術ではあまり使用致しません。
診断点として診ます。
足厥陰肝経にも「五里」という経穴があり
肝経の五里は大腿部にあるもので、足の五里と呼び
上腕のものは、手の五里といいます。
禁鍼穴ですので御注意下さい。
臂臑(ひじゅ)
ここも診断点として診る経穴です。
取穴部位は肩髃穴の下3寸で、三角筋の前縁ですが、
人によって三角筋の発達が異なるので個人差があります。
なので、三角筋の中に当たる方や、
三角筋の下縁に当たる方もいらっしゃいます。
文献には、主治に頸部リンパ結核、頸項の緊張とあります。
私はあまり使用しないですが
頸項部に繋がって作用するようです。
実践して確かめてみます。
肩髃(けんぐう)
別名を中肩井、肩偏(<千金方>)、扁骨(<外台>)
といいます。
取穴の仕方は…
上腕を水平に挙げて肩関節部に出て来る
2個の凹みの内、前の凹みが肩髃です。
肩髃は陽蹻脈が交会するところで
手太陽小腸経の支正から十五絡の支別も
ここへ入ってきます。
また、足少陽胆経もここに流注しており、
肩髃はとても重要な経穴であります。
<図翼>此之穴主瀉四支之熱
(この穴位は主に四肢の熱を瀉すことができる)
とあるように、
陽経の流れが入り組んでいるため
肩髃は一身の熱を瀉すことに有効です。
巨骨(ここつ)
こちらもあまり使用しません。
深い刺鍼は気胸(胸腔に穴があく症状)を起こす
可能性があるので、禁忌です。
参考文献:
『針灸学[経穴篇]』
『臨床経穴学』 東洋学術出版社
『東洋医学講座 第六巻 取穴篇』自然社
『藤本蓮風 経穴解説』メディカルユーコン
『兪穴学』 たにぐち書店
『経絡経穴概論』 医道の日本社
為沢