こんにちは、為沢です。
今回は手陽明大腸経の合谷を御紹介致します。


手陽明大腸経
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合谷(ごうこく)
大腸経の原穴
四総穴
虎の口に似ていることから、別名を虎口(ここう)という経穴です。
合谷の取り方は…
合谷
母指と示指でOKサインを作ってできる、
第1中手骨と第2中手骨の間、
の陥凹部(凹んだ所)にあります。
オレンジ色のところです。
合谷の作用は多く、
大腸経の気を行(めぐ)らすことや、
表裏関係の肺にも作用します。
(東洋医学では、五臓六腑それぞれ協力して
働き合っていると考えられています。
肺と大腸は密接に働き合っており、
肺が病むと大腸にも影響し、
大腸が病むと肺にも影響します。)
東洋医学では、人体も自然界の一部と診立て、
体内でも風が吹いたり、
火が燃え上がったり、寒むかったり、
乾燥したり、ジメジメ湿ったりすると診ます。
合谷は祛風(きょふう)作用が強く、
体内より起こる風(内風)や、
外界からの風(外風)を治めて、邪気をよく散らしてくれます。
手太陰経、手陽明経の
咽痛が起こってくる場合、
多くは風寒による外感表証であり、
合谷が効果的であります。

学生さんのために

「面目は合谷に収む」というように、
なぜ顔面や目の疾患に合谷が効果的なのか。
顔面や目の疾患は
風熱、風寒、熱邪の鬱滞(火は風を生む)
によるものが多いからであり、
合谷は祛風作用や行気作用が強いこと、
空間的な位置でも、合理的な経穴であるためです。
(経穴と身体は空間的な繋がりがあります。
長文になってしまうので、またの機会に。)
列缺の時に、
四総穴の意味を調べて下さいと言っておいて
簡単に説明してしまいました。
合谷については、
まだ専門的に述べたいことがあるのですが
「一般の方にわかるように」という趣旨から
外れかけていたので、
簡単ではありますが、この辺にしようと思います。


参考文献:『針灸学[経穴篇]』 
    『臨床経穴学』     東洋学術出版社
    『臓腑経絡学』     アルテミシア
    『藤本蓮風 経穴解説』メディカルユーコン       
    『経絡経穴概論』    医道の日本社
 為沢

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