一鍼堂には毎日あらゆる病気の方が来院される。
まさに病気の何でも屋である。
今日は逆子の患者さんがいらっしゃいました。
体をみてみると、
腎と肺の虚が目立っている。
そこで太ケイに鍼を置くとすぐに動きの悪かった胎児が動いてくれた。
逆子の灸は有名であるが、
やはり特効穴ではなくしっかりと虚実を把握してやることで
逆子も治療出来るのであるし、そうでならねばならぬと
改めて気付かされた。
胎児の動きが悪いとき、
「この子はどうも動きが悪い」としがちであるが、
胎児自体は悪くなく、母体の状態が非常に影響することが
ほとんどであることはここで訴えておきたい。
今日の患者も冷えると動きが悪くなると自覚されていたし、
母体の臓腑の虚実をしっかりと整えることで胎児自体に
影響することはしっかりと確認出来た。
また、逆子の症例を診ていて思うことは、
やはり根底に腎の弱りがあるケースが大変多いと言うこと。
また、同時に子午の関係か肺にその虚が及んでいて、
咳嗽を伴うことが非常に多いと言うことである。
また、脈は滑脈を呈することが有名であるが、
私は独特の浮脈をみることが多いと感じている。