内経知要 徴四失論より 
素問徴四失論に曰く。
病を診るに其の始を問わず、
憂患飲食の節を失し、起居の過度、成は毒に傷る。
先ず此を言わず。
卒かに寸口を持して何の病か能く(あた)らん。
妄言して名を作す。
麤の窮する所と為す。

病の診断に当たって、患者の言葉に耳を傾け、
よくよく原因を求めなければならない。
しかし、自分の技術に対するおごりがあると、
脈だけをみて、これはこれこれの病だといい、
病名を付けるような妄言はならないと。
望聞問切をきっちり行い、はじめて病をよく候うのである。
どのような病も甘くみず、四診をしっかり用い、
治療に当たらなければならない。
良いか悪いか、この日本には脈診を重視する流派が非常に
多い。
一つの診断術に優れることは良いが
そこに四診を忘れるような驕りを持たないように注意しなければ
ならないのではないだろうか。
脈診を説いて、問診や、望診、
切診にしても腹診、舌診が素人以下だということが、
結構現実にはある。

1コメント

  1. いいんじゃないですか。
    それで。
    「観察」から始まるし 
    「観察」こそが何よりも尊い師ではないでしょうか。
    masaさんのように探究心があって
    みる「目」があればどんなに回り道しようと、
    きっと何かを得て帰るのでしょうから。
    鍼師がみな、そのように謙虚であればいいのになぁ。
    なかなか頑固なのが多い業界で疲れます。
    僕もその一人に違いありませんがね。
    しかし真理に対しては一生謙虚でいたいものです。
    お互いもがいて もがいて少しずつ
    腕を磨いていきましょうね。

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